パククネ政権倒した韓国 6・30ゼネストへさらに追撃
■社会丸ごと変革する壮大な闘い
6月30日、約80万人の組合員からなる韓国の民主労総(民主労働組合総連盟)が、非正規職撤廃―最低賃金1万ウォンを掲げて「社会的ゼネスト」に立ち上がろうとしています。非正規職化や失業による社会の崩壊、切迫する戦争の危機……目の前の現実を変えるため、労働者のストライキを軸に農民や露天商、学生などあらゆる人びとがひとつに団結し、その力を政府に突きつけていく闘いです。
今年3月の前大統領パククネの罷免(ひめん)は、まさにこうした闘いによってかちとられました。政権と財閥との癒着・腐敗が暴かれたことをきっかけに、一握りの大資本が社会全体を支配し、人間の命よりも金もうけが優先される転倒した社会のあり方に対して怒りが爆発したのです。「積弊(これまでの政権のもとで積み重ねられてきた弊害)清算」がスローガンとなり、新たな社会を求める労働者民衆のエネルギーが延べ1700万人のキャンドル集会となって光化門広場を埋めつくしました。
この運動を牽引(けんいん)したものこそ、民主労総の存在と闘いでした。とりわけ鉄道労組はこの過程で、社会を壊す民営化や成果主義に絶対反対を掲げ、74日にもわたる長期のストライキに立ち上がりました。政府に「違法」のレッテルを貼られながらも、「法の上に正義がある」と断言してストライキをやりぬいた労働者の姿に、青年・学生をはじめあらゆる人びとが自らの未来を見いだして合流してきました。
ムンジェイン(文在寅)政権の発足後も、民主労総は「政権交代では何も変わらない」と、社会の根底的な変革=革命に向けた闘いを進めています。とりわけ青年たちが「この社会を根本から変えてこそ自分たちは人間らしく生きることができる」と確信し、革命を掲げて闘いの先頭に立っています。
■未来は労働者の国際連帯の中に
民主労総の闘いは同時に、トランプ・安倍によって狙われている朝鮮半島での戦争を阻止する最大の力となっています。民主労総はこの間、サード(THAAD、高高度迎撃ミサイルシステム)配備に反対する現地の住民とも連帯し、新たな戦争に向けて過去の戦争犯罪を抹殺することを狙った日本軍軍隊慰安婦問題をめぐる「日韓合意」に反対する闘いとも固く結びついてきました。
労働者には国境をこえて団結し、戦争を止めて社会を変える力があります。労働者同士を国境で分断し、戦争で殺し合わせる政府を倒す中にこそ私たちの未来があります。そのことをはっきりと示しているのが民主労総の闘いです。
韓国の闘いに学び、応え、歴史を動かす労働者の闘いをここ日本の地で実現するときです。何よりも、パククネをはるかに超える腐敗と権力犯罪に手を染める安倍政権を、今こそ打ち倒しましょう!
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