日系松下・サンヨーの部品工場で賃上げ求め3日間のストライキ
5月15日、中国広東省恵州市にある日系資本サンヨーの電子部品工場(大亜湾響水河工業区三洋)で、女性労働者を中心にして労働者1000人以上が賃上げを求めてストライキに立ち上がった。毎年5月15日に4月分の給料が支払われるとき、工場はその年の賃上げについて発表する。昨年は基本給(月給)が100元(約1300円)上がった。ところが今年は2元(約26円)から9元(約117円)であり、これでは生活できないと、15日から労働者はストライキに突入したのだ。
この工場のある女性労働者の基本給は1250元(約12650円)であり、残業代などを含めて大体月2200元(約28600円)である。「毎日残業も含めて11時間働いている。しかし仕事が減ることはない。また食堂の価格は、1食で4元から5・5元も上がっている。どうやって生きていけというのか?」と彼女は訴えている。
工場側はストライキに直面して、すべての労働者に毎月100元の補填をだすとしたが、労働者側は250元の賃上げを要求して17日まで3日間にわたるストライキを闘った。そして3日間の闘いによって、労働者は基本的な要求を認めさせ、勝利したという。
このストライキの背景にあるのは、バブル崩壊が始まり、急激に悪化する中国経済の状況である。特に欧州危機の中国経済への波及である。工場側は「昨年までは経済状況が比較的良かったので賃金を上げられたが、今年に入ってから工場の収益はますます悪くなり、労働者の要求に十分応えられない」と発言しているが、これは単なる弁明ではなく、実際に外資系企業を中心にして経営が一挙に悪化していることへの資本の側の恐怖感が反映している。しかし経済状況が悪化しているのにもかかわらず、物価はいぜんとして上昇する一方であり、それが労働者の生活を直撃し、「生きるため」の闘いが連日のように続発しているのである。世界大恐慌への突入と末期的な危機の資本主義、そして延命のためにこの資本主義と結びつき、「市場経済」政策を全面的に展開した中国スターリン主義もその危機を本格的に爆発させる過程に突入している。それはまさに中国をはじめ全世界の労働者の疾風怒濤の闘いの時代の到来ということである。
まさに世界革命をかけが大激動の時代が到来しようとしている。この中国の労働者との連帯をもかけて、6・10国鉄集会の成功をかちとろう!(G)
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