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韓国・双龍自動車で正規・非正規労働者が整理解雇反対の共同闘争

 双龍自動車が大規模整理解雇を強行しようとしていることに対し、双龍自動車の正規職と非正規職労働者が、平沢工場内にある高さ70メートルの煙突にのぼり、ろう城闘争に突入した(写真)。5月13日未明、金属労組双龍自動車支部の副支部長と整備支会の副支会長、そして非正規支会の副支会長の3名が「整理解雇撤回、非正規職・正規職の総雇用保障、公的資金の緊急投入」などの要求をかかげてろう城に入った。


 会社側は5月8日、2405人の整理解雇申告書を労働部に提出した。この日、韓国は「父母の日」であり、労組は「両親にカーネーションを贈る日に、両親と子供に『会社を切られた』という話をさせるのか」と怒りをあらわにし、ただちに部分ストに突入した。
 会社側が整理解雇計画を発表したのは4月8日。当初2646名、全人員の36%の削減案だったが、その後1ヶ月間に約240人が希望退職に追い込まれ、最終的に約2400名が整理解雇されることになった。削減計画の発表後、労組は5月4日に午前と午後に分けて2時間ずつの部分ストを行った((写真))。連休中にもかかわらず組合員の90%が参加し、「闘争で勝つには団結しかない」「もう何も譲歩するものはない。悔いのない闘いをやり抜こう」と決意を固め合った。また、家族も家族対策委を立ち上げ、反対闘争に立ち上がった。
 一方、3名が煙突ろう城を開始した日、自動車組み立て4社の労組が「双龍車支部共同闘争」を宣言し、「双龍自動車が整理解雇を強行した場合、全面ストに入る」と明らかにした。
 世界大恐慌に突入する中、韓国でもこの間、現代、起亜、GM大宇、双龍、ルノーサムスンの自動車組み立て5社が軒並み生産縮小に追い込まれ、労働者の賃金が半分になっているところもある。また、双龍の非正規職はすでに昨年11月から無期限の強制休業措置で路頭に放り出されている。双龍車労組はこの間、「総雇用保障」を前提として労組が一定譲歩する「自主救済案」を提案してきたが、会社側は拒否し続け、今回の整理解雇申告に至った。労組の譲歩を受け入れられないほど危機なのだ。
 こうした中、正規職と非正規職、ならびに完成車労組間の共同闘争が開始されたことの意義は極めて大きい。この間、「大企業正規職労組の闘争力低下」「正規職ー非正規職の対立」が煽られ、それが民主労総破壊のための最大のくさびとなってきた。今回の決起は、資本との闘いを通して民主労総の団結と闘争力を取り戻す大きなチャンスだ。(H)

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