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中国 広州大学の清掃労働者がストライキ 全員が職場復帰の勝利

20140916a-1.jpg 8月21日、中国の広州大学で清掃事業の仕事をしている清掃労働者200人が、待遇の改善と首切りに反対してストライキに突入、9月14日、全員が職場に復帰する大勝利を勝ち取った。
 このストライキの背後にあるのは、清掃事業の外注化・民営化である。2000年代に入ってから、広州市では清掃事業の民営化が全国に先駆けて進行し、広州市の清掃面積の65%が外注化され市場化されている。この大学の清掃作業は、広電物流という国有企業がしていたが、清掃事業の外注化・民営化が進行する中で、労働者の待遇は悪化し、低賃金、労働強化、経済的保障の削減など。今年4月には労働契約が一方的に変えられ、彼らはたった4ヶ月の有期契約労働者にさせられた。

20140916a-2.jpg そして4ヵ月後の8月、この大学清掃事業の入札で、広電物流は落選した。新会社(隧成公司)が入る。会社が撤退する以上、労働者はこの職場には残れない。ここで働く労働者は、「雇い止め」による解雇にされようとした。労働者は、職場での待遇の改善と、首切りに反対してストライキに突入したのである。
 そもそもここの清掃労働者の多くは、もともと地元の農民であった。広州大学の拡張工事が2004年に行われたとき、彼らの村が強制収用された。政府は彼らの土地を収用し、生業を失う代償として、大学の清掃労働者への就業を保障したのである。たった10年前の出来事である。それが今また、失業の危機に追い込まれたの20140916a-3.jpgだ。この理不尽さに対する怒りが大爆発したのである。
 労働者は職場である大学構内に連日座り込んだ。労働弁護士が支援に駆けつけ、一方で広州大学の学生が積極的に労働者のストライキを支持し、差し入れなどを行った。これに対して警察権力が介入し、労働者に暴行をふるい、弁護士を連行した。しかしこの弾圧は労働者の20140916a-4.jpg闘いをますます高揚させ、労働者は自らの代表18人を選んで政府との団交を要求した。また、学生の支援もますます強まった。すばらしい労学の連帯闘争となった。
 こうした労働者の闘いに追いつめられた政府は、労働者との団交に応じ、新会社との交渉にあたったが、新会社の対応は労働者が要求する年功保障や社会保険、住宅積立金などの要求はすべて飲んだが、復職については「現地出身の労働者は全員採用するが、外地の労働者は採用しない」という対応であった。露骨な労働者への分断攻撃だ。これに対して労働者は「全員を職場に戻せ!」と要求した。9月13日に逃げようとした政府関係者をつかまえて抗議し、新会社の社長を呼び出させて徹底抗議し、ついに全員の復職を勝ち取ったのである。
20140916a-5.jpg この清掃労働者の闘いは、まさに中国における民営化、外注化との闘いそのものであり、そのもとでのリストラ攻撃を真っ向から粉砕した巨大な勝利である。「改革・開放」政策の下で進行する中国での外注化攻撃、非正規職化攻撃を打ち破る勝利であり、同じ攻撃にさらされている多くの中国の労働者への檄となっている。また、この闘いが労働者の分断攻撃を粉砕し、大学の学生との連帯闘争として勝利したことも重要だ。動労千葉の「外注化阻止・非正規職撤廃」の闘いと完全に一体である。中国の労働者との連帯をかけて、11月2日の労働者集会の勝利をかちとろう!」(K)

写真は上から
1 座り込んで闘う清掃労働者
2 「現地の労働者も外地の労働者も同じ仲間」との横断幕を掲げて抗議
3 闘いの勝利的な前進にみんなで声を上げる
4 「清掃労働者のストライキ支持」、水を差し入れし合流する広州大学の学生
5 「清掃労働者の護権闘争支持」と書かれた紙を掲げて、労働者とともに訴える学生

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