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イタリアとギリシャでゼネスト、独仏でも大規模な闘いが爆発

 10月17日、イタリアの数十万人の労働者民衆がベルルスコーニ反動政権に対してストライキに決起しデモに出た。ローマ、ミラノ、トリノでは労働者の60~70%がストに参加した模様だ。近距離交通は完全に止まった。空港の手荷物検査もストップ、病院も学校も消防もすべてがスト・スト・ストの波で洗われた。10月18日、ローマだけで30万人の労働者民衆が集会・デモに参加した(写真)。ミラノでは、駅を占拠しようとした1000人の学生たちに対して警察が警棒と催涙ガスで襲いかかった。

 ベルルスコーニ政権は、教育の分野で13万人の教師と事務職を解雇しようとしている。鉄道・航空でも数万人の解雇を狙っている。さらには国立大学の民営化を計画している。デモに参加した人々は口々に「政府の言う改革なんてみんなインチキだ」「生活防衛のために今こそ立ち上がろう」と訴えた。10月23日にも、ベルルスコーニ政権の警察力投入の脅しを蹴って、数千人の学生と大学教員が教室を占拠しデモに出た。
 ギリシャでもこのかん大規模なデモとストが闘われている。とくに10月21日のストは200万人、全労働者の3分の1が参加した文字どおりゼネストと呼べるものだ(ギリシャの人口は1065万人)。公共交通は完全に止まり、経済活動はほとんどストップした。ギリシャでは2週間前の10月8日、国営「オリンピック航空」の民営化や生活費の高騰に抗議して10万人の労働者が24時間の全国ストを打ち抜いたばかりだ。
 同じような闘いはフランスでもドイツでも起きている。フランスでは10月の第3週に、公共部門の労働者に対する年金の削減に抗議して5万人の鉄道労働者がストに立ち上がった。このストでは、1995年以来初めてフランス鉄道部門の8組合が歩調を合わせてストに突入した。ドイツのベルリンでは10月9日、1万人の自治体・学校・保育園などの労働者、さらに警察組合が賃上げを求めてストに決起した(写真)。新自由主義のもとでヨーロッパでも長きにわたって社会保障や教育の分野で予算が削られてきた。しかしその新自由主義が、世界金融大恐慌への突入という形で無残に破産する中、膨大な規模の労働者が階級意識に目覚めつつある。闘いが各国で同時に爆発し、それが影響しあうというのもこのかんの重要な特徴だ。(や)
 

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