裁判員制度実施阻止霞が関デモ、圧倒的注目、合流する若者
裁判員制度実施予定まで1週間に迫った5月14日、「裁判員制度はいらない!大運動」の呼びかけで裁判員制度実施阻止の霞が関デモが、弁護士先頭に意気高く打ちぬかれた。この間学習会や小集会を積み上げてきた多くの市民団体、動労千葉や争団連、昼休みストで決起したス労自主などの労働者、法大文化連盟・全学連の学生ら380人が大結集した。
出発は最高裁判所の目の前の社会文化会館。制度推進の権力実体である最高裁-東京地裁-日弁連-法務省を直撃する官庁街を突っ切るデモだ。
マスコミ各社が多数かけつける中、武内更一弁護士は「憲法違反のデパートである裁判員制度を無理やり実施しようと最後まであがいている最高裁、日弁連、法務省。彼らを串刺しで弾劾するデモだ。人民の怒りを突きつけよう!」と訴えた。「大運動」の呼びかけ人である高山俊吉弁護士は「竹崎最高裁長官は裁判員制度の運用準備が整ったと言う。だが8割の市民が拒否している。裁判員制度やめろという最後の審判が国民によって示された。最高裁の中からここはよく見えよく聞こえる。この声をぶつけよう」と呼びかけた。
デモは最高裁を弾劾し出発。街頭は昼休みの労働者であふれている。「裁判員制度絶対反対」「裁判員制度は現代の赤紙だ」「しゃべったら懲役?ふざけるな」などの気勢が響き渡り、のぼりや労組旗、横断幕、プラカードがひしめくデモに沿道の注目が圧倒的に集まった。ビラは次々と受け取られ同僚の間で会話が始まる。デモの先頭に立つマスコットの「裁判員いらなインコ」にも関心が寄せられ、沿道から合流する若者も。街頭の日常がデモによって打ち破られ解放されていく。
いよいよ弁護士会館前だ。「国民の司法参加」などと権力の手先となって制度推進に奔走しているのが日弁連執行部・日本共産党系一部弁護士である。「日弁連は権力と手を結ぶな!」。徹底弾劾の声をあびせた。
解散地点の日比谷公園では、直近の法務省、東京地検・高検の前につめより怒りのシュプレヒコールをたたきつけた。
武内弁護士は今回のデモについて「ついにここまで来た。大成功だ」と勝利を確信。高山弁護士は「今日のデモを一番気にしているのは最高裁長官と検事総長そして日弁連会長だ。彼らは本当に震え上がっている。何を言ってもみんなが付いてこない。これほどお上と私たちの間に亀裂をつくったことはない。私たちは今、最高の所に到達した。この力で5月21日を完全にぶっとばそう!」と力強く締めくくった。
実施阻止へ5・20-21闘争へ決起しよう!
●高山弁護士のコメント
今日のデモは沿道のみなさんと心がつながった。デモに対して「何をやっているのかな」というのではなく「そうだよな」という共感が伝わってきた。国家あげての大キャンペーンでも、8割の人々が反対し国に歯向かっている。この運動は、根本のところでこの国、社会のあり方を問う革命的な闘いだ。
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