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ギリシャ全土で今年最初のゼネスト

s20110225a-1.jpg 2月23日、再び緊縮財政に反対してギリシャで24時間のゼネストが闘われた。ストには公務員と民間の労働者、年金生活者、若者などの従来の参加者に加えて国立病院の医師や、救急車の運転手、薬剤師、弁護士、および徴税官、さらに中小企業経営者なども参加した。空港やバス、フェリーなど公共交通機関や学校などほとんどの機関が停止し、多くの商店も閉まり、ギリシャ全土がストライキに覆われた。アテネでは国会議事堂に向かって10万人の労働者、年金生活者、学生による、08年以来最大のデモが行われた。このデモは社・共指導部によってあくまでも誓願のための「平和的デモ」として統制された。しかしこれに抗して、一部の青年グループが国会議事堂に向かって火炎瓶を投げ、激しい激突となった。 

s20110225a-2.jpg 青年たちは催涙ガスと閃光弾で応戦する機動隊をめがけて道路の敷石をはがして投げつけた。【AP通信のニュース動画】⇒http://www.youtube.com/watch?v=C1G1ffSpa0o&feature=player_embedded
 チュニジア・エジプト革命が北アフリカ・中東を席巻する中で、革命の波がヨーロッパに上陸するのか否か、この最大の焦点であるギリシャで、政府と一緒になって必死にこれをくい止めようとしているのが今回のゼネストを指導している全ギリシャ社会主義運動(PASOK)や共産党である。ギリシャでのストやデモがチュニジアやエジプトのように政府打倒の実力的闘いに発展しないのは、労働組合の権力を体制内指導部が握り続けているからにほかならない。今回のゼネストも、ギリシャ革命を阻止するためのガス抜きとして行われているのだ。「労働者への負担を減らせ! さもないとエジプトのようになるぞ!」という体制内派の主張は、まさに革命をやらないために言っているのだ。
s20110225a-3.jpg 議事堂前の激突はしかし、青年労働者の怒りが体制内派の制動をも突き破って燃え広がりつつあることを示している。最大の攻防は街頭での単なる戦術のエスカレートではなく、革命的・階級的潮流が体制内指導部との権力闘争に勝利して、労働組合の主導権を握れるのか否かである。この攻防において、民営化・外注化・非正規職化との闘いで団結を拡大してきた動労千葉の反合運転保安闘争路線こそ決定的な武器であり、地平である。
 革命的情勢を本当の革命に転化するために、ギリシャがぶつかっている壁を日本の国鉄闘争の前進でともにぶち破っていこう!(SG)
 写真①は国会議事堂の前で機動隊と激突するギリシャの若者たち(2月23日)、②は国会に向かってデモする労働者たち(2月23日)、③はゼネストへの決起を呼びかけて議事堂前を行進する教育労働者たち(2月22日) 

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