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動労千葉鉄建公団訴訟、中村仁さん・俊六郎さんが証言

s20110224c.jpg 動労千葉鉄建公団訴訟の第26回口頭弁論が2月23日、東京地裁民事11部(白石哲裁判長)で開かれた。原告である動労千葉争議団の中村仁さん、中村俊六郎さんの証人尋問が行われた。
 口頭弁論に先立って東京地裁包囲デモが行われた(写真)。デモ出発前に田中康宏委員長は「東京地裁は証人採用を拒否するばかりか、今日で結審してしまおうという動きすら見せているため緊急にデモを呼びかけた。このまま裁判を終わらせることなど絶対に許されない」と訴えた。日比谷公園を出発したデモ隊は「1047名解雇撤回! 東京地裁は全証人を採用しろ!」と地裁にシュプレヒコールを浴びせた。 

 午後1時半から口頭弁論が始まった。最初は中村仁さんの証言だ。国鉄分割・民営化反対の85~86年の2波のストを巡って、中村仁さんは第1波ストで停職6カ月、第2波ストでも停職6カ月の処分を受け、この処分を理由にJR不採用とされた。中村仁さんは「当時、私は千葉運転区支部青年部長でありストを指導する立場になかった。スト当日は乗務日でなかったため自分自身はストに入っていない。本当に不当きわまりない処分だ」と語った。また、6カ月もの重処分を受けた時の気持ちを問われ「支部3役・執行委員ら7人が公労法解雇を通告される未曽有の攻撃の渦中でしたから、6カ月もの停職を受けても支部一丸となって闘い抜くという気持ちでした。こうした闘いを貫いた動労千葉の団結に誇りを持っている」と声を詰まらせながら述べた。最後に「国鉄分割・民営化こそ今、労働者が置かれている状況を生みだした原点。中途半端な解決を許さず解雇撤回まで闘う」と明快に言い切った。
 次に中村俊六郎さんが証言台に立った。85年9月まで本部特別執行委員だった中村俊六郎さんは「85年第1波スト当時はなんの役職にもついていなかったのに6カ月の停職処分を受け、86年第2波ストについては『勝浦支部副支部長としてストを指導した』として3カ月の停職処分を受けた」と証言した。これらの処分を理由としてJR不採用とされたのだ。90年4月1日に清算事業団を解雇された中村俊六郎さんは95年に御宿町議選に立候補し当選する。「1047名解雇の問題も立候補の理由のひとつだった。こういうことを2度とやらせないためにも」と議員活動を決意したと述べた。また地方議員の立場から国鉄分割・民営化をどう思うかと問われ「国鉄もNTTも郵便局も民営化されて働く場が無くなり、街の担い手としての若者がごっそり居なくなった。地域を守るためにも民営化は絶対にやってはいけない」と言い切った。
 両証人の感動的な証言に圧倒された被告・鉄道運輸機構代理人が「支部の役員にもストの指導責任があるのではないか」などと反対尋問を試みたが、完全に一蹴された。
 最後に原告代理人が、原告らをJR採用候補者名簿から排除した張本人である葛西敬之(当時職員局次長、現JR東海会長)の証人採用をあらためて強く求めた。3人の裁判官は合議の結果、葛西の採用を再度、拒否した。「裁判所は真実を隠すのか!」と怒号のような弾劾の声が傍聴席から上がった。不当解雇の真実を明らかにするために葛西証人の採用は不可欠だ。国鉄闘争全国運動をさらに発展させ、裁判の早期終結を狙う東京地裁を追い詰めよう。(O) 

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