国際連帯集会を開催―世界各国から熱いメッセージ
10月31日、千葉市の会場で労働者国際連帯集会(主催・動労千葉国際連帯委員会)が開かれ、100人が参加した。コロナ感染症拡大の影響で、今年は海外の仲間の直接の参加は望めなかったが、オンライン・メッセージ、ビデオ・メッセージでの連帯のあいさつが並び、国際連帯闘争の重要性、緊急性をますます実感させる催しとなった。
最初に全世界の闘いを記録したビデオが上映された。東京入管への抗議行動、さらに香港、チリ、インドネシア、タイでの圧政と闘う実力デモ、フランス、スペイン、アメリカ、日本での医療労働者の闘い、ドイツ・ゴアレーベンでの勝利、イタリア、韓国、そして米BLM運動の映像記録が続けざまに流され、参加者の胸を熱くした。
動労千葉の関道利委員長が主催者あいさつに立った。コロナ情勢下でかつてない賛同が世界各国から11・1労働者集会に寄せられていることを報告し、「日本における闘
いの前進が求められている。JRの労組解体攻撃は厳しいが、クビをかけて闘った時こそ組織拡大のチャンス。組織的力量をつけて、来年は世界の同志を迎えよう」と訴えた。
連帯のあいさつで、全国金属機械労組港合同執行委員の大塚亮さんが、10月25日の大阪都構想反対集会を180人の結集で意気高く勝ち取ったことを報告した。
さらに、動労千葉国際連帯委員会の山本弘行さんが、02年から始まった国際連帯闘争を歴史をひも解き、さらなる発展を目指すことを熱烈にアピールした。
世界の労働者のあいさつの最初に、韓国民主労総ソウル本部・首席副本部長のヨンスノクさんが、オンライン(生中継)で登場した。チョンテイル烈士が「勤労基準法を守れ!」と叫んで炎に包まれた決起から50年、コロナ危機の中で労働者、とりわけサー
ビス産業の女性労働者に苦境が強いられている現状を伝え、全労働者に勤労基準法を適用させる闘いを進めていることを報告した。そして100万組合員の力で12月に新執行部を選出し、21年には再び韓日労働者の共同の闘いを実現することを約束し、「万国の労働者団結せよ、トゥジェン!」で締めくくった。スクリーンに映し出された笑顔は鮮明、声も明瞭で、ソウルと東京を同時に結んだ初の試みは大成功した。
続いて、台湾の桃園市産業総労働組合理事長の荘福凱さんのビデオメッセージが映し出された。台湾では軍人、公務員に比べて一般労働者へのあまりにも少ない年金支給に対する怒りの実力決起が起きている。
さらにドイツの鉄道労働者の、民営化と労組破壊攻撃に対する闘いのメッセージが映し出された。
続いてロサンゼルス統一教組(UTLA)書記長のアーリーン・イノウエさんが、スクリーンに登場。トランプ大統領が医療・福祉・公教育などに破壊の限りを尽くし、差別と分断を続けていることを批判した。そしてコロナ感染に無策な政府に代わって生徒たちの健康・安全を守るため、オンライン授業なども行い、職場の主導権を確保している取り組みを報告。州の公教育予算の少なさを批判して、「TAX THE RICH」(金持ちから税金を取り立てろ)と書かれたTシャツを示し、最後に日本の仲間へ向けて「がんばって!」と結んだ。
東京なんぶユニオンの労働者がBLM(黒人の命を尊重しろ)運動についての報告と解説を行った。警官がジョージ・フロイドさんを窒息死させた事件を契機に、この間全米で人種差別に怒る1500~2600万人がデモに参加しており、米国史上最大の闘いとなっている。そして警察による社会への暴力的支配が強まっており、イラク戦争に敗れて撤収した米軍から流れた武器や装備が、国内の警察署に再配備されていることに警鐘を鳴らした。そして米階級闘争に連帯する実践的闘いとして、米支配階級の中国に対する戦争を阻止することの重要性を熱烈に訴えて、大きな拍手を浴びた。
「在日の闘う労働者・労働団体から」として、関西合同労組阪神支部長のホヨンホさんがビデオメッセージで登場し動労千葉との熱烈な連帯を表明した。さらに広島からの連帯メッセージが読み上げられた。
「闘いの現場から」として、医療・郵政・教育の現場で闘う労働者が発言し、決意を述べた。
最後に動労千葉国際連帯委員会の鎌田由子さんがまとめを行い、全国金属機械労働組合港合同の木下浩平執行委員が力強く音頭をとって団結ガンバローを三唱した。
全世界で闘いが力強く前進している。11・1全国労働者集会を大成功させよう。(TN)
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