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ドキュメンタリー映画「あなたは蜘蛛を見たことがありますか」上映集会

旭非正規職支会支援共闘会議がチョンテイル烈士50年記念し企画

AGCは解雇を撤回し、正規職として職場に戻せ!

11月15日夜、「チョンテイル烈士50周年記念『あなたは蜘蛛(くも)を見たことがありますか』上映集会」が、旭非正規職支会支援共闘会議の主催で開かれた。会場の東京・亀戸文化センターカメリアホールにはコロナ規制下、180人が集まり、日韓国際の集いとして勝ち取られた。
この映画は、旭硝子(現AGC)の韓国工場で労働組合をつくって解雇された旭非正規職支会の解雇撤回闘争と、その過程で旭支会が支援連帯に駆け付けた高速道路料金所で働く女性労働者が正規職化を要求して解雇されたトールゲート闘争など、非正規職闘争現場のドキュメンタリーだ。
映画は冒頭、労働災害が続発する労働現場を映し出す。「テアン発電所では働いていた20代のキムヨンギュン氏の月給は220万ウォン(約21万円)でしたが、韓国西部発電が下請け会社に払っていた月給は2倍以上の520万ウォンでした」―ー2018年12月8日、石炭搬送用のベルトコンベヤーに挟まれて亡くなったキムヨンギュンさんのお母さん、キムミスクさんはこの映画のもう一人の主人公だ。
悲しみの中から立ち上がったキムミスクさんは語る。「でも黙っているわけにはいきません。政治と企業がグルになって持たざる庶民を殺しています。結局は持たざる人々が変えなくてはなりません。命を踏みにじり権利を奪う資本家たちを許すことはできません」(19年12月8日、キムヨンギュン1周年追悼式)
◆AGC本社と闘う
集会では、映画上映に先立ち旭支援共闘会議議長の山本弘行さんが、2015年7月、解雇直後に日本遠征闘争を動労千葉が受け入れて交流が始まり、18年5月に旭支会支援共闘会議を結成、5次にわたる遠征闘争を共に闘い、今年コロナ下で人の往来はできなくなったが日本でAGC本社を攻める闘いを担っていることなどを報告、映画上映会を全国で取り組み、支援陣形を拡大しようと訴えた。
旭支会のチャホノ支会長のメッセージが読み上げられた(別掲)。映画について「監督は、蜘蛛が糸をつくるように、旭闘争が連帯の蜘蛛の糸をはりめぐらし、非正規職労働者たちは、相互につながっていることを示している」と語り、「旭闘争は必ず勝利する。すでに旭組合員は勝利している。闘いを通して自分たちを変え、闘争を通して労働者として堂々と自信をつかんだ。これ以上の勝利はない。連帯の力で走ってきた闘い、勝利で報いる。最後まで笑いながら共に闘おう」と結ばれている。
◆全国で上映運動を
上映後、旭支援共闘会議顧問の金元重さんが「このように早く日本語の字幕付きで映画を見ることができたのは、日韓連帯と運動の力だ」と語り、チョンテイル烈士が「勤労基準法を遵守せよ」と叫んで焼身してから50年、民主労総が全力で取り組んでいるチョンテイル3法について報告し、「この映画にあるようにすばらしい闘いをしている旭支会を支援し、国際闘争の実を上げる必要がある。日韓連帯の労働組合の闘争をどう盛り上げていくかは、日本の労働組合の再生、復活のためにも重要な課題だ。全国で上映運動をやっていこう」と呼びかけた。
最後に旭支援共闘会議の清水彰二事務局長が、日韓連帯、国際連帯を発展させる道は日本で労働運動を発展させることに尽きると断言し、①映画の上映運動を全国で行い、会員を募り、支援運動を拡大しよう、②東京丸の内にあるAGC本社に対する攻めの闘いに取り組もうと訴えた。

☆チャホノ旭支会長のメッセージ

連帯の蜘蛛の糸を張りめぐらし必ず勝利する

チャホノ旭支会長(映画「あなたは蜘蛛を見たことがありますか」より)

今年はチョンテイル烈士50周年だ。チョンテイル烈士は1970年11月13日「勤労基準法を遵守しろ」と叫び、焚身(ふんしん)した。50年過ぎた今、韓国の零細事業場、非正規職労働者たちは「勤労基準法を適用しろ」と叫んでいる。特殊雇用労働者と5人未満の事業場労働者は勤労基準法を適用されない。
コロナ19大流行が持続している中、解雇と退職勧告、無給休暇、廃業などが無分別に広がっている。企業はコロナを口実に安易に解雇し、賃金を削減している。企業は最もたやすい対象として非正規職を狙っている。
民主労総は、チョンテイル3法を立法発議した。重大災害企業処罰法は、労働者が死なずに働く権利のための法だ。重大災害について元請けが責任をとるというものだ。勤労基準法改正は、5人未満の事業場労働者も勤労基準法を適用されるというものだ。労組法改正は、すべての労働者の労働組合活動をする権利を保障するものだ。非正規職労働者が元請けと交渉することができるようにするものだ。チョンテイル3法は、すべての非正規職のための重要な要求だ。
旭非正規職労働者は6回目の冬を迎えている。籠城(ろうじょう)場の街路樹がきれいに紅葉し色づいた。季節が変わるのを見ながら闘いの時間を感じる。メールで解雇の通達を受けたその日がいまだに鮮烈だ。労働部闘争、検察闘争、光化門高空籠城、非正規職共同闘争を通して私たちの存在を世の中に知らせた。
生まれて初めて日本の同志たちと連帯した。国際連帯の経験は驚きだった。労働者闘争の力、連帯の力はすばらしい。連帯は私たちが堂々と闘うことができる力だ。私たちの闘いが正しいことを多くの同志たちが連帯で証明している。私たちの話を盛り込んだ本を出した。歌も作った。
私たちと時々同行し、映像を撮ったキムサンペ監督がドキュメンタリー映画「あなたは蜘蛛を見たことがありますか」をつくった。
映画は、旭闘争を超えて、他の非正規職労働者の状況も盛り込んだ。監督は、蜘蛛が糸をつくるように、旭闘争が連帯の蜘蛛の糸をはりめぐらし、非正規職労働者たちは、相互につながっていることを示している。1年に2千人以上の労働者が声もなく死んで行く惨状を示している。その大部分が非正規職だ。ドキュメンタリーはそのような痛みが込められている。
旭闘争は必ず勝利する。すでに旭組合員は勝利している。闘いを通して自分たちを変え、闘争を通して労働者として堂々と自信をつかんだ。これ以上の大きな勝利はない。
旭闘争がすべての非正規職労働者に自信を与えようとするなら、資本を相手に実質的に完全に勝利しなければならない。亀尾(クミ)工団最初の非正規職労組らしく、必ず勝利する。連帯の力で走って来た闘い、勝利で報いる。最後まで笑いながら共に闘おう!

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