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ドイツ自動車産業でついに大規模スト突入

 ドイツでは初春以来、公共部門を中心に繰り返しストライキが闘われてきたが、その闘いがついに民間最大手の自動車産業に飛び火した。6月4日から7日にかけて、シュトゥットガルト市など南西部のバーデン・ヴュルテンベルク州で、金属産業労組(IGメタル)に組織されている9万人の労働者による大規模な警告ストが闘われた。ストに入ったのはダイムラーやアウディ、そしてボッシュなどの自動車ないし自動車部品を製造する150の工場だ。労働者は、年金支払いの開始時期、年金保険料の負担割合、早期退職した場合の年金額などで経営側と争っている。組合は、6月第2週に入り闘いを中西部のヘッセン州に拡大し、「これで成果が上がらなければ全国ストに打って出る」と述べている。 写真はストに突入し決起集会を行う労働者

 しかし、やはり体制内労働運動である金属産業労組中央は根本的なところで資本に屈服しており、少しばかりの譲歩と引き換えにどこでストを収拾するかということしか頭にない。それは、4月に数千万の物ダメでドイツ全土を揺るがした郵便労働者の闘いを、統一サービス産業労組(Verdi)の中央が「腐った妥協」で4月末に収拾してしまったのと同じ構造だ。だが重要なことは現場労働者の中に、そうした中央本部の制動をうち破って闘いに立ち上がろうという気運が広く深く広がっていることである。おりしも、スペインやポルトガルのトラック運転手の実力スト・道路封鎖が、ドイツをはじめ各国の自動車工場の操業を一部停止に追い込むに至っている。隣国フランスのストもドイツの労働者階級に大きな影響を与え始めている。各国の闘いが相互に影響を与えあい、ひとつの壮大な闘いに上り詰めていく、国際階級闘争のダイナミックなプロセスがいま確実に始まっている。(の)

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