カリフォルニア大学で学費値上げと職員の賃下げに反対する闘いが爆発
11月17日、カリフォルニア大学理事会が開かれたサンフランシスコ校で、全州から数百の学生、労働者が、理事会で討議・決定される新提案を阻止するために決起した。理事会は、会議場に入ることを求める学生・労働者に対して、大学警察を差し向け、13人を逮捕させた。
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理事会の新提案は、12万㌦以上の年間所得がある家庭の学生に対する8%の学費値上げ、職員の賃下げ、多くの退職者の給付半減などだ。この闘争は、①学生の分断策を許さず、すべての学生の学費値上げに反対する、②すべての職員の賃下げ反対、③退職給付削減反対を掲げて闘われた。
闘争の呼びかけは、UCSA(カリフォルニア大学学生自治会連合)、UTPE(大学技術職・専門職労組)、AFSCMEローカル3299(アメリカ州・軍・市職員連盟第3299支部、カリフォルニア大学の営繕・清掃労働者の組合)、CUE-IBT(カリフォルニア大学職員組合。チームスターズ労組傘下。事務職などの組合)、UAWローカル2865(全米自動車労組第2865支部。学部の教員として働く大学院生の組合)などによって行われた。この闘いには、今年3月の全学連訪米の際に交流を深めた学生たちの多くが参加している。
新提案の理由として財政難があげられている。だが、ユードフ総長の年俸82万8千ドルを始め、幹部たちは高給を取っている。また、アメリカの連邦政府も州政府も、莫大な軍事予算や金融資本救済に金を使い、労働者を犠牲にしている。
また、カリフォルニア州は固定資産税の上限を1%にするなど、極端な大企業優遇政策を行っている。そして企業は税金ではなく「寄付」の形で大学に巨額の金を出し、絶大な影響力をふるっている。このような影響力の下で、カリフォルニア大学は、BPのメキシコ湾での史上最大の石油流出事故について、「急速に分解され、大量の海水で希釈されるから大きな環境破壊にならない」というインチキな研究結果を発表した。また、同州の教育システムの頂点に立つカリフォルニア大学の影響力のもとで作られる、州の公立学校の環境保護教育の副読本の作成委員会にBP代表が入っている。
また、カリフォルニア大学は、核兵器を始めとする軍事研究を行っているロスアラモス国立研究所を持っている。広島原爆を作ったロスアラモス研究所が、現在、よりによって広島大学と提携し、反核闘争の拠点ヒロシマを破壊しようとしているのだ。
カリフォルニア大学の学生と労働者は、このような教育の民営化の現実への怒りを燃やして、陸続たる決起を開始している。アメリカの労働者、学生と連帯して、教育の民営化と闘い、世界を変えよう。(ST)
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