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責任逃れの「準備書面」に怒り 星野国賠裁判/国は獄死の責任をとれ

6月28日、東京地裁民事第14部で、星野文昭さん獄死の責任を追及する国家賠償請求訴訟第6回口頭弁論が行われました。新たに村主(すぐり)隆行裁判長が着任し、次回の9月9日に原告の星野暁子さんと弁護団が更新に伴う意見陳述を行うことになりました。
昭島市の東日本成人矯正医療センターで肝臓がん切除手術を受けたわずか2日後の2019年5月30日、獄中44年を不屈に闘いぬいた星野さんは無念にも獄死させられました。徳島刑務所と医療センターに対して3回にわたる証拠保全を行って確保した大量の資料を分析した結果、これは殺人に等しい国家犯罪であることが判明し、昨年2月21日に星野暁子さんら3人が国賠訴訟を起こしました。
●精密検査を拒否
被告・国は今回、星野さんの獄死の責任を全面的に否定する「準備書面(6)」を提出してきました。そこでは一つに「あらゆる急性腹症について、血液検査や腹部エコー検査等を実施しなければならない法的義務が認められるわけではない」と主張しています。
18年8月22日、星野さんは激しい腹部の痛みで倒れましたが、徳島刑務所の医師は「胃けいれん」と言って1日病舎で休ませただけでした。その後も食欲不振と体重減少が続くことを心配した家族や弁護団が何回も精密検査を要求したのに拒否したのです。
また、徳島刑務所が10月段階で行った胃・食道などの内視鏡検査では異常はありませんでした。そうであれば、さらに原因究明の検査をするのが当然ですが、国は法的義務はないと言い張っています。この段階でエコー検査を行っていれば肝臓がんはもっと小さな状態で発見され、はるかに安全に手術を行えたのです。
半年後の翌年3月1日にようやく行った腹部エコー検査の時、肝臓がんは11×14㌢メートルという巨大なものになっていました。
●大手術後に放置
準備書面は、医療センターが「本件手術をするに適切な施設であった」「急変に備えて十分な術後管理体制を整えていた」と強弁しています。
医療センターはこれほど巨大な肝臓がん切除手術であるにもかかわらず、外部から執刀医を呼んで強行し、執刀医は手術が終わるとさっさと帰ってしまったのです。6時間の手術中、星野さんは4300㍉リットルも出血し、血圧は一時40まで下がりました。輸血と昇圧剤でなんとか回復しましたが、手術後には再び血圧が急激に下がり尿量も減って、極めて危険な出血性ショックに陥りました。
術後に残っていた麻酔科の当直医は腹腔内の出血源を突き止めるエコー検査を行わず、執刀医や主治医を呼び戻すこともせず、星野さんに適切な処置を行わずに放置したのです。
●ショックを否定
準備書面は、術後の星野さんが出血性ショックに陥っていたことを否定する許しがたいものです。しかも、被告・国は「ショック状態にあったと一概に言えるものではない」とし、再開腹していれば「生存していた高度の蓋然性(がいぜんせい)が認められるとはいえない」と言っています。星野さんが救命措置を行わなければ危険な状態にあったことは医師なら誰でも分かるほど明白であり、直ちに再開腹が必要でした。しかし、それをできる医師が医療センターにはいなかったのです。
6月28日の裁判終了後、日比谷図書文化館での報告集会で弁護団が準備書面の内容を報告しました。正午過ぎ、全学連の学生を先頭に50人が「星野さんの虐殺を許さないぞ」「国・法務省は獄死の責任を取れ」と法務省・警視庁を弾劾するデモをたたきつけました。
星野全国運動を発展させて星野さん獄死の真実を解明し、国に責任を取らせるために闘いましょう。(星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議・金山克巳)

裁判後、全学連を先頭にデモ(6月28日 東京・霞が関)

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