「うその供述をさせられた」 中津川の拷問的取り調べを証言 大坂裁判第16~18回公判
大坂正明同志に対するでっち上げ殺人罪の裁判が3月9、13、14日、東京地裁刑事第4部(高橋康明裁判長)で連続的に行われた。裁判所は3月7日、何の理由もなく、大坂同志への接見禁止の延長を決定した。革命家抹殺攻撃であり、絶対に許せない。
9日の第16回公判では、1971年11・14沖縄返還協定批准阻止の渋谷闘争に参加し、事後逮捕・起訴されたMさんが、前回公判で証言した中津川彰元検事の取り調べを弾劾する証言を行った。
青年労働者だったMさんは、東京の中野反戦青年委員会の仲間とともに11・14闘争に参加した。Mさんは当初黙秘していたが、拷問的取り調べが続く中、供述させられ、知らない人を写真で特定させられてしまったのだ。
警察はMさんを警視庁地下取調室に連れ込み、「ここに来たら皆自供する」とうそぶき、周辺の取調室からの「ドタン、バタン」という音や、激しく恫喝する声を聞かせた。そして「おまえを殺人罪にするぞ。一生獄から出られないようにしてやる」「病気の母親がどうなっても知らないぞ」とおどしつけた。これを深夜まで繰り返したのだ。
そして、品川反戦のKさんが闘争現場にいたことを認めろと強制した。MさんはKさんを全く知らないにもかかわらず認めてしまったのだ。Mさんは「うそを供述してしまった。そのことを明らかにしたくて、本日証言台に立った」と悔しさをあらわに、涙ながらに国家権力の非道を弾劾した。
実際にKさんは闘争現場にいなかった。Kさんは逮捕・起訴されたが、統一公判を闘いぬき、無罪判決をかちとった。
13日の第17回公判は、IT証人の取り調べ時の「供述調書」や星野文昭同志の裁判の公判調書が取り調べられた。IT証人は、第10回公判で「供述調書はすべて向こうの作文」と証言している。検察側は、この証言を否定するために過去の「供述調書」や「公判調書」の方が記憶が鮮明として持ち出してきたのだ。
だが、星野同志の裁判でも、IT証人は「私の供述は、拷問的取り調べででっち上げられたもの」と、きっぱりと証言している。
14日の第18回公判は、第8、9回公判で「証人等特定事項秘匿」によりビデオリンクで行われた2証人の「録音・録画」の取り調べが行われた。これは、5年前、大坂さんが逮捕された時に、検察官が行った事情聴取だ。裁判官、検察官、弁護側がモニター画面をヘッドホンをつけて見るだけで、傍聴人には画像も音声もない。何が進行しているか皆目分からない。労働者民衆に隠さなければいけない「証人」など、公平・公正であるはずがなく、そんなものは証人たりえない。
裁判は、この後、4月まで、ARやAOの「供述調書」の取り調べが続く。
大坂さんをでっち上げる「証拠」は、デモ参加者の「供述調書」しかなく、それは拷問的取り調べによってねつ造されたものであることが、裁判の中で次々に明らかになっている。
大坂さんへのでっち上げを直ちにやめろ、大坂さんを今すぐに解放しろ。
大坂正明さん裁判
第20回公判 3月23日(木)午前10時開廷
東京地裁429号法廷、午後も継続
*傍聴券配布のため、1時間前集合
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