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G7広島サミット粉砕へ 反戦反核を貫き連続行動 

広島湾での演習許さない 海自呉基地に中止求める

海自呉地方総監部に抗議の申し入れ(3月7日 呉市)

3月7日、私たち8・6ヒロシマ大行動実行委員会は海上自衛隊・呉地方総監部に対し、海上自衛隊が2月27日から広島湾における米海軍との初の共同軍事演習を強行したことに抗議し中止を求める申し入れを行った。広島大学の学生たちと、地元・呉の婦人民主クラブ全国協議会の仲間も駆けつけた。
広島湾での初の日米共同軍事演習は、広島市教委が平和教材から『はだしのゲン』と「第五福竜丸」の記述を削除する動きと一体で5月の主要7カ国(G7)広島サミットの開催に向けたものであることは明らかだ。広島の反戦・反核の闘いを押しつぶすための軍事演習に対し、行動に参加した仲間の怒りのボルテージは高まった。これには対応に出た自衛官もビクビクしていた。
また軍事訓練は、「離島防衛」などと名ばかりで、「台湾有事」を口実にした中国侵略戦争の最前線である沖縄―琉球弧の島々を米軍や自衛隊が島から島へ移動し、ミサイル発射部隊を展開するためのものである。沖縄―琉球弧で闘う民衆との強力な連帯と連携を強めて闘うことが求められている。
最後に地元・呉から参加した女性がアピールを行った。当初は「補給のため」としていた岩国基地への米艦艇寄港から、だまし討ちで共同軍事演習を行ったことに対する、ほとばしる怒りの表明だった。参加者全員でシュプレヒコールをたたきつけて、申し入れ行動を終えた。
申し入れの総括として、この「新たな戦前」に、岩国・呉・広島を結んで、反戦・反核・反基地の闘いを継続・発展させていくことを確認しあった。
(8・6ヒロシマ大行動実行委員会 Y)

●広島湾における日米共同訓練を直ちに中止することを求める申入書
海上自衛隊呉地方総監部 総監 伊藤 弘 様
8・6ヒロシマ大行動実行委員会 事務局長 宮原亮

海上自衛隊は、2月27日から広島湾における初の米海軍との共同軍事演習を強行している。私たちはこれに強く抗議し、直ちに中止することを申し入れる。

(1)中国への侵略戦争訓練を許さない!
この軍事訓練は、2月16日から九州・沖縄で実施している日米共同訓練「アイアン・フィスト」と連動しており、台湾有事を口実にした中国への侵略戦争に向けた実戦訓練である。
「離島防衛」などは、名目に過ぎない。沖縄・琉球弧の島々は日米政府によって「台湾有事」の最前線として位置付けられている。米軍や自衛隊の部隊が島から島へ移動し中国軍とミサイルを撃ち合うような戦争の計画が作られ、実戦訓練がくり返されている。自衛隊幹部は「申し訳ないが、自衛隊に住民を避難させる余力はないだろう。自治体にやってもらうしかない」と言い放っている。「離島防衛」と言いながら、中国への戦争の戦場にし、住民は見殺しにするということだ。絶対に許せない。
米バイデン政権は、台湾への武器支援を拡大し、中国への軍事演習=戦争挑発を繰り返しており、「台湾有事」の名で中国侵略戦争を仕掛けているのである。岸田政権は、この中国侵略戦争に参戦するために、昨年末「敵基地攻撃能力の保有」を含む安保3文書の改訂を閣議決定し、第軍拡予算を成立させようとしている。日本全土に長射程のミサイルを配備し、核武装のための原発再稼働・新増設に踏み切った。そして軍事演習だ。何が「離島防衛」か。
このような中国への戦争準備に被爆地広島の広島湾を使うことなどどうして許すことができようか。絶対に許せない。

(2)G7広島サミットと一体の軍事訓練を許さない!
5月G7広島サミットは、ロシア・中国の「核兵器による威嚇」「国際秩序の転覆」を非難しながら、ウクライナ戦争の拡大、さらには中国侵略戦争を核戦争として行うことを正当化するための会議だ。
広島湾での初の日米共同軍事演習の強行は、これを証明するもの以外の何ものでもない。岸田首相は、サミットの広島での開催を、「核兵器のない世界に向けた平和の会議」かのように宣伝しているが、全くの大ウソである。
G7の支配者たちは世界中で戦争を行い、資源や市場を奪い、人々を貧困に追いやってきた。また、G7各国全てが核兵器禁止条約の批准を拒否している。その頭目がアメリカ・バイデンである。私たちはG7広島サミットに断固反対する。このG7広島サミットと一体の広島湾における日米共同軍事演習に強く反対する。直ちに中止することを強く求める。
以上。
2023年3月7日

 

「はだしのゲン」削除に抗議 撤回求め広島市教委を追及

広島市教育委員会が平和教材「ひろしま平和ノート」から、原爆学習の原点とも言うべき漫画『はだしのゲン』と、1954年にアメリカが太平洋のビキニ環礁で行った水爆実験によって被バクした漁船「第五福竜丸」の記述を削除するということが判明し、被爆者団体や市民から抗議の声が噴出。3月2日、8・6ヒロシマ大行動実行委は、3・8国際婦人デー記念広島行動23と共に、市教委に対して「削除撤回」を求めて申し入れを行いました。
『はだしのゲン』に描かれているのは、核兵器の恐ろしさだけではありません。戦争や支配階級への民衆の怒り、翼賛体制に従わない者への激しい弾圧と差別の実態、戦争の真実が、時代を超えて読者の「戦争はいけない!」という思いをゆり起こす、そういう作品です。
ビキニ水爆実験は、戦後の核兵器開発競争と被バクの非道を示すものです。また、これを契機に始まった杉並の母親たちの署名運動は、現在の原水禁運動につながるものです。
だからこそ、中国への侵略戦争準備に突き進む岸田政権にとって、いま最も子どもたちに知らせたくない作品・事件なのです。G7広島サミットと一体の新たな戦争攻撃に屈服する広島市教委を決して許しません。
(8・6ヒロシマ大行動実行委員会 伊豆ハルミ)

●申し入れ
8・6ヒロシマ大行動実行委員会

小学生向け平和教材からの「はだしのゲン」削除の撤回を求める。

報道では「児童の生活実態に合わない」とか「誤解を与える恐れがある」、「漫画の一部を取り上げるだけでは、被爆の実態に迫りにくい」とコメントしていると言われている。
はだしのゲン全体を読めば明らかであるが、原爆投下によってどのような惨劇が起きたのか、そして原爆と戦争によってどれだけの人がその後苦しい人生を送らなければならなかったのかが作者の経験を踏まえて克明に描写されている。
それだけではなく、日本がアジアに侵略戦争を行い、日米戦争に突き進み、その結果として原爆投下があったこと。戦時下において言論弾圧が吹き荒れ、戦争に反対する者は「非国民」として徹底弾圧され排斥されていたこと。戦時下で国民生活は困窮を極め、日々の食事にさえ不自由する現状であったこと。その一方で天皇をはじめ戦争を引き起こし、戦争で利益を得たものたちが存在し、戦後も権力の座に居座り続けていることを暴露している。
引用した場面で「被爆の実態が伝わりにくい」のであれば、それは引用する部分に問題がある。現場の教員が伝えるための時間が足りないというのなら、伝えるための時間を増やすべきである。平和教育の時間を削ってきたのは市教委自身ではないか。

今回の決定は岸田政権が敵基地攻撃能力の保有を含む安保3文書を閣議決定し、防衛費の倍増などの戦争予算を今国会で通過させようとしていることと一体である。G7広島サミットを契機にウクライナ戦争への日本の参戦とアメリカと共同で中国への侵略戦争に突き進もうとしていることと一体である。はだしのゲンで描かれた「新たな戦前」「戦時下」の状況に今まさに突入しているからこそ、市教委ははだしのゲンの削除を決定したのではないか。G7サミットを前にしたこの決定は、G7広島サミットがまさに広島の反戦反核の思いを(たた)きつぶし、戦争に突き進むための会議であることを如実に示している。
新たな戦前・戦時下に突入している今だからこそ、はだしのゲンはもっともっと読まれるべきであるし、そのためのきっかけとなるように教材にも積極的に掲載すべきである。
以上

●「はだしのゲン」削除の撤回を求める申入書
広島市教育委員会 教育長 糸山隆様
3・8国際婦人デー記念広島行動’23実行委員会 実行委員長 保科衣羽
2023年3月2日

私たち3・8国際婦人デー記念広島行動’23実行委員会は、広島市教育委員会が小学生の平和学習教材から『はだしのゲン』を削除したことに抗議し、削除の撤回を求めます。

今年5月に開催されるG7広島サミットは、被爆地ヒロシマの平和のイメージを利用し、平和のための会議であるかのような大宣伝がおこなわれていますが、ロシアと中国を相手に核戦争を準備するG7諸国による核戦争会議になることはまちがいありません。
昨年6月にドイツ・エルマウで開催されたG7サミットで、岸田総理は「来年の(広島での)G7サミットでは、武力侵略も核兵器による脅かしも国際秩序の転覆の試みも断固として拒否するというG7の意思を、歴史に残る重みをもって示したい。核兵器の惨禍を人類が二度と起こさないとの誓いを世界に示し、G7首脳の皆さんとともに、平和のモニュメントの前で平和と世界秩序と価値観を守るために結束していくことを確認したい」と言いました。
G7の意思とは、ロシアと中国を敵国と認定して核戦争の準備を進めることに他なりません。そんな戦争会議を平和のモニュメント、原爆ドームの前でやろうというのです。本当にゆるせません!
ヒロシマに核戦争を認めさせることで、戦後77年にわたる被爆者の怒りとたたかい、反戦反核の声を封じ込めて、戦争体制づくりをする。これがG7サミットを広島で開催することの大きなねらいなのです。

このような戦争準備の動きに合わせておこなわれたのが、このたびの『はだしのゲン』の削除です。削除の理由を広島市教育委員会は「被爆の実相が伝わりにくい」「当時の文化に補足説明が必要」などとしているようですが、戦争が民衆の暮らしをどのように破壊するのかを子どもたちに知らせることこそが平和教育の大きな役割ではありませんか。しっかり時間をとって説明するべきです。
『はだしのゲン』に描かれているのは核兵器の恐ろしさだけではありません。戦争や支配階級への民衆の怒り、翼賛体制にしたがわない者への激しい弾圧と差別の実態、戦争の真実が時代を超えて読者の「戦争はいけない!」という思いをゆり起こす、そういう作品です。
戦争準備に突き進む岸田政権にとって、いま最も子どもたちに読ませたくない作品なのだということが、広島市教委の唐突な決定によってはっきりと示されています。

防衛省が発行する『はじめての防衛白書』を見てもわかるように、子どもたちへの国防教育、戦争教育、自衛隊への勧誘がすでにあからさまに始まっています。
岸田総理の施政方針演説のなかで打ち上げられた「異次元の少子化対策」は「産めよ殖(ふ)やせよお国の力」であり、戦争に動員できる労働者と兵士を確保しようとするものでしかありません。
「子どもたちを二度と戦場に送らない」という戦後の教育労働者の誓いをいまこそ掲げて、子どもたちの命を守るためにたたかうのが広島の教育労働者の使命ではないでしょうか。

被爆者団体からもすでに抗議の申し入れがあったように、子どもたちに『はだしのゲン』が読み継がれてゆくことは被爆者の願いです。広島の反戦反核の思いを広島の子どもたちのなかに育んでいく平和教育のために、平和学習教材から『はだしのゲン』を削除する決定を取り消してください。

さらに、3月1日には、69年前の3月1日に米国のビキニ水爆実験で被ばくした第五福竜丸の記述もなくすことが明らかになりました。ビキニ水爆実験は、戦後の核兵器開発競争と被バクの非道を示すものです。また、これを契機にはじまった杉並の母親たちの署名運動は、現在の原水禁運動につながったものです。世界が核戦争の危機にあり、岸田総理がG7広島サミットで対ロシア・中国での核戦争会議をやろうとしている現在、第五福竜丸の削除決定はこれに呼応するものと断じざるを得ません。絶対許せません。削除する決定を取り消してください。
以上。

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