核戦争狙うG7に怒りのデモ、沿道から飛び入り参加 被爆者・被爆2世・3世が共同アピール
5月20日、「G7ヒロシマサミット反対 国際連帯集会」が広島市南区民文化センターで行われ、全国から300人が結集した。
G7はゼレンスキーまで広島に呼び込んでウクライナ戦争の激化を狙っている。8・6ヒロシマ大行動実行委員会事務局長の宮原亮さんが、「核なき世界」と言ってロシアや中国、北朝鮮の核は非難するがアメリカをはじめG7の核は必要だとし、広島をも利用して核戦争をやろうとするG7に怒りを叩きつけようと呼びかけた。長崎の被爆者・城臺美彌子さんは連帯メッセージで、「人間が人間らしく生きることも死ぬことも許されなかったあの惨劇を繰り返すのか」と核戦争を狙う岸田とG7首脳に対して根底的な怒りをたたきつけた。
放射能汚染水の海洋放出阻止へ闘う福島や、南西諸島の軍事要塞化と闘う沖縄からも、広島とともに闘う決意が表明され、世界からの連帯メッセージも読み上げられた。広島現地からは広島連帯ユニオンと自治労広島の労働者が、戦争絶対反対で闘う労働運動の復権とサミット粉砕への熱烈な決意を語った。広島大学の学生は、18日のデモで不当逮捕された広島大生をはじめサミット弾圧で逮捕された仲間全員を、闘いの爆発で必ず奪還するとアピールした。
最後に被爆2世の壹貫田康博さんが「ヒロシマ・ナガサキの被爆者、被爆2世、3世による共同アピール」を読み上げた。
集会後、サミット会場の宇品方向へ戦闘的デモを貫徹。不当にも機動隊は前後左右を取り囲んでデモ隊を圧縮し、沿道に規制線を張って飛び入り参加を妨害しようとしたが、これを打ち破って多数の人がデモに飛び入り参加した。
続いて午後3時30分には、市役所近くの大手町第2公園から原爆ドームに向けたこの日第2波のデモが闘われた。連続的なデモに警察権力は消耗しきっており、逆にデモ隊は意気軒昂と明日のゼレンスキーのサミット出席を迎えうつ決意をみなぎらせて闘った。
ウクライナ戦争をただちにやめろ! 中国侵略戦争阻止! 世界核戦争を阻止しよう!
ヒロシマ・ナガサキの被爆者、被爆2世、3世による共同アピール
世界中に戦争と貧困、放射能汚染と地球環境破壊をもたらした張本人であり、核兵器禁止条約を拒否し自 国の核武装を推進するG7首脳が、一昨日から広島を訪問し、G7サミットを開催しています。人類最初の 原爆被害の地、ここヒロシマでわざわざG7サミットを開催した意味は何でしょうか。
それは第一に、G7という帝国主義の利益のために、ウクライナ戦争を継続しエスカレートさせるためで す。彼らは今、全世界で広がる「ロシアもNATOも手を引け! 戦争をただちにやめろ!」という声を押 しつぶし、ウクライナに兵器を送り、戦争資金を送っています。岸田首相はウクライナ訪問からサミットを 通じて日本の参戦・殺傷武器輸出を狙っています。
第二に、G7、とりわけ米国と日本による中国侵略戦争を準備するためです。G7各国こそこれまで世界 中で軍事力と金融的暴力で世界を支配してきたにもかかわらず。中国に対して「力による一方的な秩序の変 更は認めない」といって軍事的威嚇を加え、戦争を準備しています。岸田政権は平和憲法を無視して軍事予 算倍増・敵基地攻撃能力保有を宣言し、沖縄・琉球諸島をはじめ日本全国で軍事基地の増強に走っています。 沖縄や韓国を出撃基地とする中国侵略戦争の準備のために、G7広島サミットは開催されているのです。
第三に、これらの戦争を「核なき世界の実現」などという言葉で正当化することを目的に広島でサミット を開催しています。彼らは「ロシアや中国の核は無くさなければならないが、米国はじめG7の核は強化す る必要がある」と恥ずかしげもなく主張しています。「核をなくす」という言葉で核戦争をやる、そのため の戦争プロパガンダに広島を徹底利用しようとしているのです。
彼らは、彼らのウソが暴かれ、怒りのデモで包囲されることを恐れ、日本全国から4万人を超える警察官 を集め、近隣の学校も保育園も閉鎖し、平和記念公園を立ち入り禁止にし、G7による「広島占領」状態を 作り出しました。「平和のための会議」という嘘のキャンペーンを連日のように主要メディアで垂れ流し「サ ミット反対」の声を封殺することを目論見ました。 これに対し私たちは昨日「帝国主義による核戦争会議=G7サミット粉砕」を掲げ、こうした超厳戒態勢 を打ち破る2度のデモを貫徹し、広島でのG7サミット開催に込めた彼らの目論見を打ち砕きました。私た ちは今日、そして明日もG7広島サミットを追撃するデモを行います。
帝国主義が自らの矛盾を爆発させ、再び三たび、世界の勢力圏を奪い合う世界戦争に進み始めています。 今回の世界戦争は、基軸帝国主義の座から没落するアメリカ帝国主義を先頭としたG7と、アメリカ帝国主 義が最大の競争相手と名指しする中国、そしてロシアとの戦争として進行しています。戦争がどのような経 過をたどるにせよ、このまま彼ら支配者に任せれば必ず世界核戦争の破滅に行き着くことは明らかです。 このような破滅の道を進むことを我々は拒否します。我々の進むべき道は、自国政府の戦争に反対し、全 世界で反戦反核闘争を爆発させること、戦争によってしか延命できなくなったこの支配体制を労働者民衆の 力で打倒することです。
ヒロシマ・ナガサキの被爆者とその子、孫である我々は、二度と再びヒロシマ・ナガサキの惨劇を絶対に いかなる国の人々の上にも繰り返させてはならないと強く決意しています。日本帝国主義のアジアに対する 植民地支配と侵略戦争の行き着いた先がヒロシマ・ナガサキでした。今再び岸田政権は大軍拡を行い、軍事 同盟を強化し、日本を再び「戦争する国」に変えようとしていること、そのために「ヒロシマ」を利用しよ うとしていることを絶対に許すことはできません。そうした強い決意のもと全世界の労働者民衆に、ともに、 自国政府の戦争に反対して立ち上がることを呼びかけます。
世界核戦争を阻止するため、万国の労働者民衆は団結しよう!
被爆者・被爆2世・3世一同
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