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韓国・民主労総40万人がゼネスト/ユン政権退陣へ出発点築く

金属労組の蔚山・現代自動車・現代重工業支部が赤い組合旗をたなびかせてゼネスト大会を開催(7月12日 ウルサン広域市)

全面ストを宣言する釜山大病院支部(7月17日 プサン広域市)

「労働・民生・民主・平和破壊のユンソンニョル退陣!」を真正面から掲げ、7月3日から約2週間にわたって闘い抜かれた韓国・民主労総のゼネスト闘争は、戦時下で労組の力を示す歴史的な闘いとなった。
3日の特殊雇用労働者ストを皮切りに、6日にはサービス連盟、民主一般連盟、12日には金属労組、13日には保健医療労組、事務金融労組、全教組、化繊食品労組がそれぞれゼネストに突入。全国各地で連日ゼネスト大会を開催した。
ユン政権は今回のゼネストを「違法な政治スト」として非難。昨年末の貨物連帯労組ストに対して強行した「業務開始命令」の発動もほのめかしたが、組合員40万人が参加する巨大な闘いに圧倒され粉砕された。
最終日の15日には、ソウルで「ユンソンニョル政権退陣運動本部準備委員会」が主催する「生きられない!ひっくり返そう!7・15汎国民大会」が行われ、労働者・農民・貧民・自営業者・女性・青年・学生など幅広い層の人々が結集。ろうそく集会も行われた。
退陣運動は8月に第2回、9月に第3回大会を予定している。また、民主労総傘下の鉄道労組が加盟する公共運輸労組も9月に民営化阻止・職務給制阻止のゼネストを構えている。民主労総を軸に、ユン政権打倒の闘いが本格始動した。

保健医療労組が病院ストを継続
保健医療労組は今回、4万5千人が参加する過去最大規模のゼネストに突入した。医療の民営化阻止を掲げて闘った2004年以来19年ぶりだ。7月13日に開催された産別ゼネスト大会には大雨の中で2万人が結集し、医療労働者の人員拡充を要求。「公共病院を守れ!」と声を上げた。労組の220支部のうち122支部が争議権を獲得し、140の現場で朝7時から2日間のストが闘われた。組合員たちは病院のロビーに横断幕を掲げ、座り込んで集会を開催した。
ゼネスト闘争自体は終了したが、釜山大病院支部や同病院非正規職支部など、8支部計17現場(18日時点)でストが続いている。
12日にストに入った金属労組では、大きな社会的影響力をもつ現代自動車支部が昼夜2時間ずつ計4時間のストを決行した。2019年以来のゼネスト参加はユン政権への全社会的な怒りの高まりを示している。ユン政権の弾圧が韓国労総に対しても向けられる中で、韓国労総傘下の金属連盟が政権退陣運動を宣言したことも重要な動きだ。

汚染水海洋投棄阻止へ闘争拡大
今回のゼネスト闘争では、日本の放射能汚染水海洋投棄阻止が主要課題として掲げられた。各産別・地域でのストライキ闘争と並行し、連日の街頭行動が今も行われている。とりわけ全教組は汚染水海洋投棄反対の共同宣言を発し、2万人近くがこれに賛同するなど運動をリードしてきた。
7月7日には、訪日して汚染水海洋放出にお墨付きを与えた国際原子力機関(IAEA)グロッシ事務局長が「説明のため」と称して訪韓したことに激しい怒りがたたきつけられた。金浦空港には民主労総や市民運動団体が結集し「訪韓反対」「NO IAEA」のボードを掲げて抗議。グロッシは3時間も立ち往生し、最後は別の出口からこそこそと入国した。

「日本の核汚染水海洋投棄反対 ユンソンニョルOUT」。横断幕を掲げて進む民主労総のデモ隊(7月15日 ソウル特別市)

ゼネスト最終日の7月15日には、汎国民大会を終えて出発したデモ隊の第1梯団(ていだん)が日本大使館を直撃。抗議行動を行って放出阻止を誓った。
また、8日にはソウルで韓日労働者大会が開催され、日本からは全労協・全労連などが参加した。
汚染水放出阻止の闘いは、戦時下で米日韓軍事同盟構築を急ぐ日帝・岸田政権と韓国ユン政権の双方を打ち倒す闘いとして発展している。動労千葉と民主労総ソウル本部とが深めてきた日韓労働者国際連帯の力を今こそ発揮し、今夏の放出を絶対に阻止しよう。

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