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世界戦争阻む国際連帯を 11・18集会 海外の仲間迎え団結

動労千葉・関道利委員長(前列中央)と在日外国人、海外代表団の仲間が国際連帯で戦争を止めると決意(11月18日 千葉市)

 動労千葉を軸とした日韓米労働者の国際連帯が始まってから20年、記念すべき労働者国際連帯集会が11月18日、千葉市内で開かれた。「戦争を止め、社会を変える力はここにある!」と題した集会に全国から220人が集まった。
 世界を覆うストライキとパレスチナ連帯デモの映像が上映された後、主催者あいさつに立った動労千葉の関道利委員長は、「岸田政権の戦争国家化攻撃を許さず、日本においてこそ反戦闘争と労働運動の大きな発展をかちとりたい。それが国際連帯闘争のさらなる発展のためにも重要だ」と鮮明な決意を語った。

 国鉄闘争全国運動呼びかけ人の金元重さんが基調を提起。2003年以来の国際連帯活動の歴史を振り返った上で、何よりもイスラエルによるガザでの大虐殺を直ちに止めるために立ち上がろうと訴えた。
 さらにNAZEN事務局長の織田陽介さんが特別アピールで放射能汚染水の海洋投棄を弾劾。岸田政権の戦争への突進と一体で起きている攻撃だと訴えた。
 連帯のあいさつの最初に、日本イスラーム文化センターの中村和義さんが、ガザでのジェノサイドについて「これは10月に始まったことではない。宗教戦争でもなく、純粋に政治的な土地の占領問題だ」と指摘し、「ガザでの死者は1万人を超える。数の問題ではなく、イスラームの教えでは人一人の命を奪った者は全人類の命を奪ったに等しい。今ガザで起きていることを、まだ無関心な人にも伝えてほしい」と訴えた。真理を見据えた発言に大きな拍手が送られた。

 全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の西山直洋さんが、労働組合への弾圧は韓国も日本も一緒だ、立ち向かうには連帯と団結しかないと提起。在日ビルマ市民労働組合のテンテンウ書記長が、独裁軍政と戦う民主化勢力の若者たちの奮闘を報告し、ミャンマー軍を支え続ける日本政府に怒りをたたきつけた。難民申請中の仮放免者から日本の入管当局の人権侵害に対する告発が行われた。
韓・米・独から発言
 集会のメインは海外代表団のアピールだ(別掲)。韓国からは、民主労総ソウル地域本部のイヒョンミ本部長職務代行が、「20年前、イラク戦争反対で始まった韓日国際交流が、いま全世界的戦争危機の中で再び合流していることは意義深い。韓国では11月11日、労働者民衆の10万の叫びがとどろき、新たな闘いが始まった。全世界の労働者と共に闘いましょう」と呼びかけた。鉄道労組ソウル地方本部のソンホジュンさんが、過去30年間10回のストライキの経験を語り、若者が夢を抱いて決起すれば「労働者の闘いが全社会を揺るがし変革する時は必ず来る」と訴えた。公務員労組ソウル本部1万5千組合員を代表してホピルドゥさんは、「ガザでの虐殺を止めよう!」と訴え、ユンソンニョル政権の弾圧と労組破壊攻撃を許さず闘う決意を表明した。全国金属労組旭非正規職支会のビデオメッセージも上映された。
 ドイツからは、「鉄道労働者ネットワーク」の3人の仲間が参加した。発言した仲間は資本の手先に転落した既成労組指導部と闘い階級的な労働運動をつくり出すために組合の枠を越えて鉄道労働者の新たなネットワークをつくったことを紹介し、戦争協力拒否の闘いの重要性を訴えた。

 アメリカからは、国際港湾倉庫労組(ILWU)ローカル10のジャニエロ・バルトリップさんと、労働党建設統一戦線委員会のスティーブ・ゼルツァーさんの2人がそれぞれ、アパルトヘイト反対闘争の歴史を振り返り、世界戦争情勢と全力で対決し、ともに闘う決意を表明した。
 最後に閉会あいさつに立った全国金属機械労組港合同の木下浩平さんは、職場でストライキに立つことを宣言し、翌日の集会・デモを全力で闘おうと訴えた。

労働党建設統一戦線委員会 スティーブ・ゼルツァーさん

米・イスラエルの戦争機構停止を!
 労働党建設統一戦線委員会 スティーブ・ゼルツァーさん

 日米韓国際連帯が20周年を迎え、帝国主義者・戦争屋に対する日米韓労働者の闘いと団結はますます重要です。昨日はスタンフォード大学でアジアの対中軍事化を画策する韓日の戦争屋、ユンと岸田の会合への抗議行動が行われました。
 アメリカでのストの波の拡大は労働者の活性化を示しています。 同時に、ファシズムを公然と信奉する共和党は医療、教育、社会サービスを大幅に削減しようとしています。私たちは、労働者階級への攻撃、そしてパレスチナ人への犯罪的戦争をアメリカが支援していることに反対する全国ゼネストを目指して闘っています。アメリカ・イスラエルの戦争機構を停止させ、沖縄―日韓を含む世界中のすべての米軍基地を閉鎖するために、世界中でストを行う必要があります。
 世界の労働者階級に勝利を。がんばろう!

鉄道労組ソウル地方本部 ソンホジュンさん

■革命運動は胸躍るロマンだと学んだ
 鉄道労組ソウル地方本部 ソンホジュンさん

 私は30年ほど鉄道労働者として生き、10回ほどのストライキを経験しました。私の心を躍らせたストの経験は三つあります。1994年、全国の鉄道と地下鉄の労働者がゼネストを決行し、5日ほど全域の鉄道を止めました。2007年のKTX(韓国高速鉄道)の女性乗務員の闘いは、鉄道の非正規職労働者の闘いとして本当に重要でした。もう一つは13年の鉄道ストです。全世界の労働者と一緒につくる闘いとして、27日間のストを決行しました。
 動労千葉の中野洋元委員長は「革命運動は胸躍るロマンだ」と書きました。このロマン、夢を見ることが大事だと思います。
 私たちが決してあきらめなければ、韓国と日本の労働者たちも世の中を揺るがす日が来ます。そのために韓日の労働者がお互い一緒にがんばりましょう。万国の労働者、団結せよ! トゥジェン! ストライキ!

公務員労組ソウル本部・トンジャク支部 ホピルドゥさん

■韓日労働者の連帯で世の中を変える
 公務員労組ソウル本部・トンジャク支部 ホピルドゥさん

 韓国の公務員労組は、2002年の設立から21年が過ぎた今なお労働三権が制限され、政治表現・結社の自由さえ保障されていません。22年に労災で644人が死亡し、非正規職の比率が38・4%の816万人で、今年拘束された労働者は49人です。
 政府は労働者の正当な闘いを国家保安法で弾圧しています。多くの非正規職労働者は、生存のために自分の体に火をつけ、高空で籠城(ろうじょう)闘争を闘っています。特にユンソンニョル大統領は、民主労総所属の労働者と民主労総を敵対勢力と規定することで市民と労組を対立させ、民主労総を破壊しています。
 韓日労働者の強固な連帯は、資本と国家権力から労働者たちが幸せに暮らしていける世の中をつくるでしょう。アメリカとイスラエルの戦争犯罪の中断も要求しなければなりません。
 万国の労働者よ、団結せよ!

在日ビルマ市民労働組合書記長 テンテンウさん

■ミャンマー独裁軍も岸田政権も一緒
 在日ビルマ市民労働組合書記長 テンテンウさん

 ミャンマーの民主化活動「春の革命」は来年の2月でもう3年になります。私たちは日本でミャンマーの民主化のための活動をひんぱんにやってきました。そこには皆さまの力もたくさん入っています。労働組合の力はとても大きいです。
 現在ミャンマーの独裁軍の力は弱まっています。東北地方では10月27日、国民統一政府と諸民族の軍事作戦が成功しました。軍が国民を無差別に殺害していることは絶対に許せません。
 その軍を支えているのは日本政府です。岸田政権はまったく行動せず、日本国内では技能実習制度で労働者を使い捨てています。仕事も政治も社会の問題も、労働者の立場から見ると全部つながっています。
 上にいる人たちは民衆のことなんか何も考えていない。ミャンマーの独裁軍も日本の岸田政権も一緒。労働者が国際的に連帯して、言うべきは言う、倒すべきは倒す、怒るべきは怒りましょう!

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