1. HOME
  2. ブログ
  3. トランプへの怒り沸騰 ワシントンでガザ連帯デモ

トランプへの怒り沸騰 ワシントンでガザ連帯デモ

アメリカ帝国主義が戦後体制を自ら破壊しながら中国侵略戦争へと突進する中、トランプは、あらゆる省庁の職員大量解雇や医療、年金、教育、郵便など全公共事業の破壊に乗り出している。またトランプ関税の発動は、生活必需品の価格高騰攻撃として労働者人民に襲いかかっている。
こうした中で今、全米のあらゆる地域、職種、階層の人民の怒りが同時に沸騰するという米国史上類例のない事態が起こっている。

「ジェノサイドを止めろ! 政府は全てのイスラエル支援を打ち切れ!」。ワシントンDCの中心部を進むデモ隊は、トランプの弾圧にひるまずパレスチナ解放へ闘い続ける決意を示した(4月5日)

パレスチナ解放、移民送還阻止掲げ

首都ワシントンでは4月5日、反戦団体ANSWERやパレスチナ人諸団体、「平和のためのユダヤ人の声」、移民の大規模強制送還と闘う組織など約200団体の共催で、ガザと連帯する反戦デモが行われた。全国30以上の都市から数千人がバスで駆けつけ、「トランプが弾圧しても、ジェノサイド中止とパレスチナ解放を求める運動を黙らせることはできない」と声を上げた。
参加者たちは米帝とイスラエルによるガザへの攻撃再開を弾劾し、コロンビア大の大学院生組合の指導部でありトランプによる拘束・強制送還攻撃にさらされているマフムード・カリル氏らの即時釈放を求めた。会場にはイスラエルにより2023年10月7日以降に殺された1万7400人以上の子どもたちを象徴する数千足の小さな靴が並び、5万人を超える犠牲者全員の名前を記した約60㍍の横断幕が広げられた。集会後のデモはトランプによる移民排斥とガザ連帯闘争弾圧の先兵である移民税関捜査局(ICE)本部へと向かい、弾劾を浴びせた。

すでに10・7蜂起以来、大学や労働運動の戦闘的な拠点では、米帝・イスラエルのジェノサイドと不屈に闘う運動が拡大している。両者が結合した時に、アメリカ革命は現実のものになる。中でも、コロンビア大学で始まったパレスチナ連帯の占拠キャンプ運動は、全米自動車労組(UAW)の支部である研究・教育職の大学院生組合が中軸を担っている。23~24年の過程で、この闘いと自動車工場でストに立つ労働者の闘いとの結びつきが強まった。

既成指導部の屈服乗り越え進む闘い

一方、こうした動きに恐れをなし転向を深めているのが、これまで「左派」とされてきた労組指導部だ。
UAW本部のショーン・フェイン委員長は、左派的ポーズをとりつつ、実際にはストライキの拡大を抑えて局地化するとともに、労働者の怒りを排外主義的にねじ曲げるために必死になっている。相互関税導入を発表した4月2日の大統領令を受け、フェインは「行動を起こした大統領に喝采する」という声明を出した。トラック運転手などを組織する米最大労組の一つ、チームスターズでは、本部が大統領選の過程からトランプ支持を打ち出したばかりか、かつて戦闘的労働運動と言われた「チームスターズ民主化同盟(TDU)がその執行部を支持する大転向が起きている。しかし、TDU内部の戦闘的な部分が分岐し、それまでの組合主義からの脱皮と米帝・トランプ政権との正面対決に向かっている。

同じく4月5日に「ハンズ・オフ(手をつけるな)」を掲げて全米で行われた反トランプ集会・デモは総計1600カ所以上で開催され、参加者はワシントンに10万人、総計300万人に上った。これ自体はUAW本部などの帝国主義労働運動と一体となり、労働者人民の怒りを民主党のもとにコントロールしようとして開催されたものだ。だから要求項目には反戦がまったくなく、「NATOに手をつけるな(=NATO解体反対、米国の脱退反対)」「ウクライナ戦争終結反対」さえ掲げている。
しかし、結集した巨万の労働者人民の怒りは民主党の思惑を超えるものだ。カリフォルニア州バークレーやオークランドなどの集会では、パレスチナ連帯の横断幕やプラカードが堂々と掲げられた。

党派闘争が激化する中で自国帝国主義との対決を貫くアメリカ労働者人民と連帯し、侵略を内乱に転化する闘いを巻き起こそう。

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

関連記事

アーカイブ

月を選択