杉並区議会 洞口区議が訴え 帝国主義倒さずに核兵器「禁止」はない
杉並区議会第2回定例会最終日の6月12日、岸本聡子区長1期目最後の議会として、6月28日投票の区長選を前に、傍聴席は多くの区民・マスコミで超満員だった。洞口朋子区議は、区議会に提出された「核兵器のない平和な世界の実現に向け、日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准に向けた環境整備と非核三原則の堅持を求める意見書の提出を求める陳情」に反対意見を述べた。自民党など保守勢力や極右議員が「アジアの安全保障環境の厳しさ」を叫び、「日本も核武装すべきという立場」から陳情に反対とする中、共産党は、「洞口は自民党と一緒に反対した」と宣伝している。
しかし、洞口区議は「帝国主義の戦争が必然的につくり出す核兵器を、帝国主義の打倒なくして『禁止』することは絶対に不可能です」「私は、核と戦争に絶対に反対し、核と戦争の根源をなくすために闘う労働者人民の代表として、この真実をはっきりと述べなければなりません。それは絶望をあおるためではなく、眼前で進行する戦争・核戦争を何としても阻止する立場から呼びかけるものです」と、議会の演壇から帝国主義打倒の反戦闘争と革命を真正面から呼びかけた。以下、意見の全文を紹介します。
核戦争阻止へ真実を述べる
核兵器のない世界をつくることを目指す立場は、陳情者と同じです。しかしながら、核兵器の禁止および廃絶は、核兵器の開発・保有・使用を必然とする帝国主義の世界支配を覆さない限り、決して実現できません。
そして、帝国主義と同じように、核兵器という労働者人民を核で皆殺しにする反人民的兵器を作って対抗し、帝国主義の世界戦争・核戦争を促進しているスターリン主義を打倒しない限り、決して実現することはできないと私は考えます。
帝国主義の支配のもとで繰り広げられる市場、資源、植民地的勢力圏、労働力や技術などの独占をめざしての奪い合い、それは、資本主義の行き詰まりの中でますます激化します。そこから必然的に侵略戦争、帝国主義同士の戦争、世界戦争が生み出されてくる現代の資本主義、帝国主義の矛盾をそのままにして、戦争を「条約」や「法律」によって「禁止」することはできません。そして、帝国主義の戦争が必然的につくり出す核兵器を、帝国主義の打倒なくして「禁止」することも絶対に不可能です。
私は、核と戦争に絶対に反対し、核と戦争の根源をなくすために闘う労働者人民の代表として、この真実をはっきりと述べなければなりません。それは絶望をあおるためではなく、眼前で進行する戦争・核戦争を何としても阻止する立場から呼びかけるものです。
アメリカ帝国主義・トランプ政権が世界支配を続けていくために中国侵略戦争に踏み切り、中南米、中東・イランで実際に侵略戦争を開始し、新たに核戦力を増強し、核兵器の近代化を推し進めている現実に対し、あるいは、高市政権がトランプとともに沖縄・九州・日本全土を含む「第1列島線」を前線基地・戦場にして中国侵略戦争の先頭に立とうとしていることに対し、そしてそのために大軍拡をやり、改憲をもくろみ、アメリカの核兵器の共有から独自の核武装まで策動していることに対して、さらには、帝国主義に対抗して中国やロシアも同じように軍拡・核軍拡を行って戦争・核戦争の危機を促進しているという現実のすべてに真正面から向き合って、全世界の労働者民衆の行動で帝国主義とスターリン主義の支配を打倒することの中にこそ、被爆者の悲願である核廃絶の道があると確信します。
加えて、「核兵器禁止条約」は前文に、「この条約の規定は、無差別に平和的目的のための原子力の研究、生産及び利用を発展させることについての契約国の奪い得ない権利に影響を及ぼすものと解してはならない」とあり、被曝を拡大する原発開発を全面的に容認しています。
原発開発と核兵器開発は完全に一体です。そもそも原発は、平時でも核開発を継続し、その製造能力を保有するものとして歴史的にも推進されてきました。3・11福島第一原発事故という史上最悪の原発事故を起こしながら、政府が内部被曝を認めず、原発を維持し、再稼働から新設までしようとしているのも、核武装を策動しているからです。核兵器廃絶と反原発は完全に一つです。「全原発廃止」なき「核廃絶」は絶対にありえません。
以上の理由から、陳情の採択には反対します。

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