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ギリシャで民営化反対の今年三度目のゼネスト


 

 このかんタンクローリー・トラックの組合が物流をぶっ止める強力なストに決起しているギリシャで5月15日、闘いがついに通信・銀行・運輸・自治体・病院・港湾・航空などを網羅する民営化反対のゼネストに発展した。ギリシャでのゼネストは、今年で3度目。この6か月間で見れば07年12月・08年2月・同3月に続き4度目のことである。
 ギリシャでは国営通信企業の株のうち25%をすでにドイツ企業(ドイツ・テレコム)が買い占めるまでにいたっており、政府は株をさらにドイツ企業に売り渡し、それをつうじて民営化を進めようとしている。またドイツ帝国主義は、EU内の帝国主義間争闘戦の激化を背景としつつ、そうした乗っ取りをつうじて勢力圏の確保・拡大を狙っている。今回の労働者のゼネストは、それを絶対に阻止するものとして闘われた。
写真:民営化反対を掲げ、アテネ中心部を埋め尽くして圧倒的にデモ行進するギリシャの労働者階級


 デモの先頭には、「通信を元どおり100%公共部門に戻せ!」の大横断幕が掲げられた。通信労働組合のペラキス・アレクサンドロス委員長は、次のように言っている。「われわれは、民営化反対なのでストに決起した。民営化は民衆のためにはならない。なぜなら、民営化すれば結局コストは高くなるし、サービスの質は低下するからだ。民営化によって賃金を切り下げ、労働条件を劣悪化させる――これはギリシャだけの問題ではなく、ヨーロッパ全体の、いや全世界に通じる問題だ。これはわれわれが生きている資本主義という体制の問題だ。より多くの利潤をあげようとして、資本家は賃金を切り下げ、労働者の権利を奪おうとする」と。
 労働者の闘いを支援するためにこの日、学生が10の大学で集会・すわりこみをおこない、2000人の隊列でアテネの中心部をデモ行進した。(か)

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