中国浙江省で出稼ぎ労働者が暴動
中国浙江省玉環県で、7月11日から13日まで、警察に拘束された仲間の釈放を求めて1000人規模の出稼ぎ労働者による暴動が起きたと、香港の人権団体が伝えている。きっかけになったのは、ひとりの出稼ぎ労働者が臨時居住許可書の手続きで担当者と口論になり、殴られ負傷したこと。怒った出稼ぎ労働者約1000人が派出所に押しかけて取り巻き、レンガをなげつけるなどしたという。警察は出稼ぎ労働者30人を拘束したが、抗議行動は14日も続いていると伝えられる。
居住証は、内陸部の農村からの出稼ぎ労働者が浙江省に居住する上での身分証となるもの。居住証は社会保障、就業、教育、居住などとセットになっており、所有者はこれらの面で都市住民と同様のサービスを受けられるようになる。出稼ぎ労働者はまず省政府から臨時の居住許可書の発行を受けて働き始め、その後、審査条件に合致した者のみが正規の居住証を手にできるシステムだ。今回の暴動は、積もり積もった中国の出稼ぎ労働者の怒りの爆発である。
浙江省では2005年にも、工場閉鎖で解雇された労働者が職場を占拠して立てこもり、公安警察に強制排除されたのを発端に、5万人を超す大暴動が起きている。来月からの北京オリンピックを目前にして、チベット暴動から貴州暴動、そして浙江省での今回の暴動と、中国社会は労働者・農民・諸民族の怒りが次々と爆発している。だがその実態は、中国スターリン主義と日本のブルジョア・マスコミなどの二重三重の報道管制のもとで覆い隠されているのが実情だ。中国の労働者・農民の闘いについて、情報があれば当「速報版」への発信をぜひお願いします。
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