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前橋で、「群馬・市東さんの農地を守る会」を結成

 9月28日、午前中から前橋駅頭は、10人の街頭宣伝隊による、「中山国交相、麻生首相徹底弾劾!三里塚農民・動労千葉と共に闘おう!」のアジテーションで制圧された。つぎつぎにマイクをとった青年労働者たちは、自らの職場での実態と、全国47県庁所在地の中で最も寂れている前橋駅頭の現実そのものが、資本主義の破綻そのものだ、と激しく弾劾し、「一緒に闘おう」と訴えた。ビラを読みながら歩けるほど、数少ない乗降客の足が止まり、高校生が、青年が、高齢者が聞き入り、討論の輪ができた。

 街頭宣伝の熱気も持ち込んで、午後2時から群馬県民会館で、「市東さんの農地取り上げを許さない 9・28群馬集会」が開催された。
 集会は冒頭、映画『襤褸(らんる)の旗』の資料映像と、『大地の乱』が上映された。足尾鉱毒による谷中村農民への土地収用強制執行の暴力をはるかに上まわる、三里塚の43年の闘いに55名の参加者は感動を新たにした。
 集会は、司会から、本日の集会はこれをもって「群馬・市東さんの農地を守る会」を結成するものとしてともに勝ち取りましょうと宣言して始まった。
 開会のあいさつを小池正男・三里塚をたたかう全群馬実行委代表世話人から、連帯のあいさつを、大谷和昭・化学一般昭和高分子労組委員長、婦人民主クラブ全国協・群馬支部、群馬・星野文昭さんの再審を実現する会の仲間から受けた。
 実行委員会から、昨年9月の「群馬・市東さん集会」以来の経過報告と、呼びかけ人と事務局体制、会の規約の案が提案された。さらに、現下の世界金融大恐慌と、労働者人民が圧倒的な規模で決起を開始している中で、『大地の乱』でも明らかなように、労農連帯で闘うときに必ず勝利できる、市東さんの農地を守ることが勝利する道である、そのためにこの「守る会」を発展させよう、と訴えられた。
 カンパのお願いにたった群馬合同労組の労働者からの、「今日の集会は皆さんのカンパをあてにして開催しています」に会場は爆笑で、おかげで多くのカンパが集まった。
 いよいよ、三里塚現地からの訴えだ。市東孝雄さんは、「大根」など、ユーモアたっぷりに話しながら、9・25現闘本部裁判の報告も含めて、「金しか見えない。だから何もわからない。」裁判所と空港会社を弾劾した。また、「こうして群馬で『会』をつくってくれたおかげで、これから運動をどう進めていけばいいのかが見えてきた。皆さんといっしょに勝ちたい。」と、ともに闘おうと訴えた。
 現地の「市東さんの農地取り上げに反対する会」事務局から市東さんの裁判闘争の意義が熱く語られた。さらに10月12日以降の早い段階で空港会社が新たな裁判を不当に提起することが予想されることから、裁判闘争の新段階への決意と、それを支える会員の拡大が強く訴えられた。
 市東さんの熱い訴えに会場から、「自治労職場で三里塚署名やカンパをがむしゃらに訴えたり、執行部選挙に立ったりやってきたけど、今日の映画と市東さんの話を聞いて、新たに元気がでました。」との飛び込み発言があり、会場は市東さんへの圧倒的な拍手で連帯を誓った。
 共同呼びかけ人から、結成が宣言された。その中で、「中山や麻生が本当の敵ではない、あんなのは小者、巨大軍需産業などがあやつっているだけ。そういう社会全体を変えなくてはいけない。闘いは理屈だけじゃいかない。現場で汗を流して闘うこと。だから市東さんはすごい。」と、今現在、地域と力を合わせて、群馬のダム建設を凍結に追い込んでいる実践にふまえて訴えた。
 全ての発言をうけて、集会実行委員会の青柳晃玄さんから御礼とまとめがなされた。司会から、あらためて、10・5三里塚現地集会への結集が提起され、大きな拍手で確認された。
 集会後の交流会には新たな参加者も加わり、おおいに盛り上がった。

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