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強力な全国ストでドイツの09春闘が本格始動

 2月3日、ドイツ南部・バイエルン州の9つの都市で近距離交通(地下鉄や市街電車など)の労働者数千人がストに決起した。要求は9・5%の賃上げないし月々最低250ユーロの賃金増だ。州都ミュンヘンでは約1000人の労働者が朝の4時半から昼の3時半までの11時間ストに決起し、通勤・通学など50万人の足に影響を与えた。ニュルンベルクなどでも1800人が24時間ストに決起し、これまた50万の人々に影響をおよぼす大きな闘いとなった。(写真はストに突入したミュンヘンの市街電車の労働者)


 同じ日、北部のザクセン州、ニーダーザクセン州、ノルトライン―ウェストファーレン州、ブレーメン州、メクレンブルク=フォアポンメルン州などでは、小中高校や大学、州立病院、道路建設・管理事務所、州官庁など公共部門の労働者数万人がストライキに決起した。要求は8%の賃上げないし月々最低200ユーロの賃金増だ。なかでも、古都ドレスデンやライプツィヒなどがあるザクセン州では、1400の小・中・高校のうち1000校がストの影響で閉鎖となるほど教育労働者が活発にストに参加した。このザクセン州のストは翌4日、さらに拡大された。(写真は2月3日朝、ストに突入して朝食に集まるザクセン州ケムニッツ市の教育労働者。右側のプラカードのスローガンは「ザクセンの子どもたちのために若手の先生を確保することが緊急に求められている。そのためには労働条件と賃金条件の改善が必要!」とある)
 南部バイエルン州のストにしても北部諸州のストにしても、それぞれ一つひとつは数百人から数千人の、いわゆる警告ストだ。しかし、近距離交通を全面的にストップさせたり、学校を全面閉鎖に追い込んだりして労働者階級のもつ巨大な実力を示している。また、組合の体制内指導部の予想を超えて組合員がストに積極的に参加していることも大きな特徴だ。ドイツでは1月末、鉄道や航空で交通をぶっ止めるストが相次いだ。鉄道は2月初めいちおう妥結したが、ルフトハンザなど航空では組合が無期限ストを構えて闘いを継続している。
 フランス・イタリア・ギリシャのゼネストから鮮烈な影響を受けつつ、ドイツ労働者階級の09春闘が力強く始まった。(ち)
写真03:ドイツの州

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