成田暫定滑走路認可取り消し、東京高裁が許せぬ控訴棄却
6月1日、成田空港暫定滑走路認可取消訴訟の控訴審で東京高裁第11民事部・富越和厚裁判長は三里塚反対同盟側の控訴を棄却する反動判決を出した。
成田空港は基本計画の変更手続きを取らずに、本来の計画から大幅に北にずれた「暫定滑走路」を無理やり造って現に供用している。これによって騒音被害が及ぶ区域は大幅に拡大し、地元住民に及ぼす影響は計り知れない。
ところが東京高裁は「今の暫定滑走路は”暫定”であり、やがては基本計画どおりになるから違法性はない。問題ない」というとんでもない理由で、控訴を退けた。いずれ当初の計画どおりの長さになるんだから、反対運動をやめて土地を開け渡して出ていけ、という国家権力の意図がむき出しだ。
騒音被害の実態については反対同盟が丹念な実地調査を行ったことをまったく無視し、”大した大きさではない”と切り捨てた。
自衛隊が成田空港を利用したことについてもその事実を認めながら、「ただちに憲法第9条違反とは言えない」と、軍事空港としての本質をやみくもに打ち消した。
今年3月の米貨物航空機が墜落・炎上した大事故に際し、弁論を再開を求めたがこれを受け付かなかったことについても、完全に開き直りだ。
一審千葉地裁判決の反動性をより”緻密化”して出されたこの高裁判決を、絶対に認めることはできない。
反対同盟と顧問弁護団は怒りの記者会見を開き、ただちに上告することを表明した。(写真)
農家の頭上40㍍飛行をただちにやめろ! こんな危険きわまりない欠陥空港は閉鎖・廃港しかない。国家総がかりの農地強奪攻撃を粉砕しよう。(東京・TN)
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