JRは最高裁判決を守れ! JR東日本本社に怒りの抗議行動
動労千葉・動労水戸・動労連帯高崎の3組合が呼びかけたJR東日本本社への緊急抗議行動が10月16日、きわめて意気高く闘い抜かれた。組合員たちは、JR資本への積もりに積もった怒りを爆発させ、新宿の街を揺るがした。闘う国労組合員、仕事を終えた労働者、学生も続々と駆けつけ、緊急の呼びかけであったにもかかわらず参加者は280人にふくれあがった。動労水戸はこの日、全組合員がストライキに決起してJR本社前に集まった。真っ赤な「動労水戸」の組合旗が、ひときわ存在感を示した。
午後5時、運転士登用差別事件の当該である動労水戸・木村郁夫書記長のリードでJR東日本本社前での抗議行動が始まった。「JRは最高裁判決を守れ!」「不当労働行為を認め謝罪しろ!」「新たな不利益強制、組織破壊を許さないぞ!」。夕方のラッシュでごった返す新宿駅南口は闘う労働者によって制圧され、圧倒的な解放感の中で「11・1労働者集会」のビラがどんどん手渡された。動労水戸の石井真一委員長は「いま9人の組合員が、まったくデタラメな研修を強制されている。絶対に許すことはできない! さらに攻撃を続けるなら、われわれは徹底的に闘い続ける」と戦闘宣言をたたきつけた。動労総連合の川崎昌浩書記長は「いま日本中で労働者が次々と首を切られている。数万人、数十万人、百万人単位だ。こんな状況に労働者を突き落としたのは誰なのか! この社会に渦巻く怒りを11・1日比谷に総結集し、巨大な反撃を開始しよう」と訴えた。
新宿中央公園に移動した参加者は、デモに先立って集会を開催した。動労千葉の田中康宏委員長は「運転士登用差別裁判で勝ったのはわれわれだ。当該の動労千葉や動労水戸の仲間たちは、23年前に一生懸命勉強して運転士の免許を持ってるです。それを”動労千葉や動労水戸にいたら絶対に運転士にはしない”と差別を続け、最高裁で負けてもひどい不当労働行為を続けている。片道4時間もかかる運転職場に異動を迫って”最高裁判決の履行だ”なんて言っている。はらわたが煮えくりかえる思いだ。千葉では、安全も何もかも放り出し、ベテランの組合員を検修業務から外して組織破壊攻撃を続けている。もはやJRの民営化体制は終わりだ。われわれは23年間、一切節を曲げずに闘い抜き、勝利してこの場に結集している。われわれは決して負けていない。ここで敵の攻撃をぶっ飛ばし、国鉄分割・民営化以来の一切の現実をひっくり返す反転攻勢に出よう」と訴えた。
動労連帯高崎の和田山繁委員長は「高崎では派遣切りにあった労働者とも連携を強めて闘っている。JR総連カクマルも、ちんたらして元気がない。カクマルの牙城であった高崎でもチャンスが到来している」と発言。研修センターで闘っている動労水戸の組合員は、当局が強制している研修がいかにデタラメな内容であるかを怒りをこめて具体的に暴露し「現場に戻ったら、しっかり仇(かたき)をとらしてもらう」と述べた。最後に法大文化連盟の洞口朋子さんが、午後の法大解放集会での2学生不当逮捕を怒りをこめて弾劾し、「学生も連帯して闘う」と力強くアピールした。
午後7時、JR東日本本社へのデモに出発した。公園で集会を見守っていた労働者が「がんばって来いよ!」と檄を飛ばす。赤旗を林立させて進むデモ隊に沿道から圧倒的注目が集まり、ビルの窓から身を乗り出して拳(こぶし)をあげる人もあらわれた。本社前にさしかかると、ひときわデモ隊の怒りは高まった。「JR東日本は謝罪しろ!」「組合つぶしを許さないぞ!」「1047名の解雇を撤回しろ!」。デモ隊は、意気軒昂とJR代々木駅までのデモを貫徹した。デモ解散地で動労水戸の辻川慎一副委員長が「われわれは”仲間を絶対に守る”という一点で4波のストにたちあがった。いまこそ動労総連合が多数派に飛躍する時だ。ハローワークは毎日、労働者の行列になっている。そこでも新たな団結と闘いが始まっている。”目の前の労働者が必ず立ち上がるんだ”という確信をもって11・1労働者集会にむけて突き進もう!」と総括を提起した。
この日の行動は、力強い”行動のアジテーション”となって街頭を席巻した。国鉄闘争こそが〈民営化と労組破壊〉〈戦争と改憲〉に対して渦巻く怒りを総結集する戦略的闘いであることを鮮明に示された。「国鉄1047名解雇撤回!」の旗を高々と掲げ、11・1労働者集会1万人結集にむけて全力で突き進もう。(O)
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