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韓国で金属労組先頭にストライキ闘争が新たな高揚迎える

s20100712a-1.jpg 韓国でも金属労組を先頭に労働者のストライキ闘争が意気高く闘われている。勤労時間免除制度(タイムオフ制)の7月1日施行を阻止するための闘いだ。金属労組では6月第2週に延べ4万7千人がストに参加し、第3週には延べ4万5千人、6月25日には1万人が参加した。金属労組で把握できていない支部や支会のストも含めると、6月に延べ12万人がストに参加したものとみられる。自動車組立工場に部品を納品する系列会社もストに参加し、該当地域の一部ラインの稼働がストップした。
 特筆すべきは、労働メディアに「○○年ぶりスト」という見出しが相次いでいることだ。(写真はストに立ち上がった金属労組ダス支会の労働者たち) (写真はストに立ち上がった金属労組ダス支会の労働者たち) (しゃ(写真はストに立ち上がった金属労組ダス支会の労働者たち)  

s20100712a-2.jpg 自動車部品関係では、ギア部品を製造する忠清南道のダイモスで金属労組ダイモス支会が14年ぶりにスト。鋼板部品を製造する現代ハイスコでは支会がスト手続きに入ったのは13年ぶり。スプリング部品を製造するテウォン鋼業では支会のストは9年ぶり。自動車用半導体を製造する亀尾のKECでも支会が11年ぶりの全面スト。燃料噴射制御装置を製造する大田の韓国ロバート・ボッシュ機電では支会が11年ぶりの特勤拒否闘争を闘った。自動車組立工場でも、6月末現在、起亜自動車支部が71・9%、GM大宇自動車支部が86・4%の高率でストを可決した。また、造船業でもSTX造船支会が10年ぶりにストに参加した。
 タイムオフ制は、労組専従者に対して会社側が賃金を支給することを原則禁止する労組法改悪にともない施行されるもので、労働、経営、公益の各委員でつくる勤労時間免除審議委員会が有給の労組活動の範囲を決めるというもの。この制度をとおして資本の側は、労組活動の内容に介入し、萎縮させることを狙っている。実際、起亜自動車資本は、①7月1日から組合員教育や総会、代議員大会は無給処理、②団体協約で提供してきた業務用車両やパソコンなどの各種備品の返却、③労組教育委員と常執幹部218人の無給休職、④原職復帰に応じない場合は懲戒手続きに入ることなどを明らかにし、労組活動に圧力をかけている。
s20100712a-3.jpg 今回のストライキ闘争で極めて重要なことは、組合員が昨年の双龍自動車闘争や07年イーランド闘争の映画を観るなどして闘争決意を固めていることだ。双龍やイーランドの闘いに対し資本の側は全体重を傾けて鎮圧に乗り出し、労働者の側に「闘っても無駄だ」という敗北感を植え付けようとした。実際、不本意な労使合意でいったんは終結した。しかし韓国の労働者階級は、これらの闘いに敗北感を感じるどころか、これを新たな闘いに立ち上がる決意と教訓に転じているのだ。自動車シートを製造する慶州のダスでは、支会組合員が「労働組合を死守するためになぜ工場占拠ストライキをやらないのか」と執行部に提起しているという。死傷者が出るほど壮絶に闘われた双龍工場占拠ストを目の当たりにしているにもかかわらずである。また、「公営放送死守」を掲げて7月1日からストを続けている言論労組KBS(韓国放送)本部は、スト9日目に双龍自動車闘争の記録映画「あの月が満つる前に」の上映会を行い、組合員は涙を流して闘いを誓い合った。
 6・2統一地方選で大敗北を喫したイミョンバク政権は7月8日、新任大統領室長にイムテヒ前労働部長官を内定した。昨年10月に労働部長官に就任したイムテヒは、タイムオフ制を推進した張本人であり、労働組合破壊を政権の正面課題に据えたということだ。イミョンバク政権と韓国労働者階級のさらなる激突は不可避である。中国、韓国のストライキ闘争に続き、全国の職場を組織しよう!(H)
 (写真はストに立ち上がった金属労組ダス支会の労働者たち) 

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