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倉澤さん処分撤回第2回公開審理、元県教委幹部の委員辞職求め激突!

s20101029a-1.jpg 10月26日、昨年の8・6ヒロシマ大行動に参加して不当処分された倉澤憲司さんの処分撤回を求める第2回の公開口頭審理が、広島県人事委員会において開催された。今回の審理では、10年研をめぐる県教委との交渉に参加し、その記録をとった広教組組合員が官製研修の実態を暴くとともに、県教委との交渉経緯からしてもたった1日の研修欠席で戒告処分になるなどありえないことを証言する予定だった。しかし、第1回審理後、人事委員の1人である林誠委員が03年から05年3月まで広島県教育次長だったという重大事実が判明した。この林委員の辞任を求めて審議は冒頭から紛糾し、倉澤さんらの怒りの追及に震え上がった委員長が勝手に審議をうち切り、逃亡するという、前代未聞の事態となった。 

s20101029a-2.jpg そもそも林誠なる人物は、「広島つぶし」の98年是正指導以後、文科省から送り込まれてきた教育長の下で教育次長となり、不起立処分をはじめ組合弾圧の直接の指揮をとってきた人物だ。林は今年の7月になって人事委員に就任した。林は、破産しきった「8・6処分」を何が何でも貫徹し、広島の青年教育労働者の決起を圧殺するために人事委員会に乗り込んできたのだ。
 この林を入れた人事委員会での「公平審査」など断じてありえない。倉澤さんは当然にも林の「忌避」を要求した。あまりにも明快すぎる論理に裁判官出身の高升委員長はグーの音も出ない。「人事委員会には忌避の制度がないからどうしようもない」とかぼそくつぶやくのみ。無責任極まる委員長の発言に怒りの声が次々と上がる。委員長は思わず「傍聴人退廷」と喉まで出かかるが、公開審理に「退廷」などない。辞任を迫られた林は青ざめた顔で押し黙っている。
 切羽詰まった委員長は「証言するつもりがないなら今日は終わる」と、勝手に席を立ち、次回日程すら決めずに逃げ出そうとする(写真上)。倉澤さんらは委員長のもとに駆け寄り、審理継続を要求するが、なんと委員長は倉澤さんの腕を力一杯つかんで暴力的に審査室から出て行き、脱兎の如く階段を駆け上って控え室に逃走した。「広島の教育労働者を何人も病気にし、殺してきたのはお前だ!」と弾劾された林も、倉澤さんらに「どけ!」と暴言をはき、凶悪な反革命の正体をむき出しにして逃亡した。処分者側の県教委の連中は、誰よりも早く真っ先に逃亡。
s20101029a-3.jpg 公開審理会場の審問室には、倉澤さん、代理人、証人、傍聴者を残して誰もいなくなった。文字通りひとつの「権力」が崩壊した瞬間だった。審理会場はそのまま総括集会の会場となり、「労働者には力がある!」と本日の闘争の圧倒的勝利をおう歌した(写真下)。そして今回の事態を広教組・高教組の組合員をはじめすべての現場の教育労働者に広く伝え、林辞任をあくまで要求し、8・6処分撤回まで人事委員会闘争をやりぬくことを確認した。
 林の人事委員資格問題は倉澤さん一人にかかわることではない。現在、広島県人事委員会に出されている3000件以上の不服申し立ては、1件をのぞいてすべて教育労働者から出されているものである(超過勤務への措置・不当人事・処分不服申し立てなど)。これを県教委幹部だった林のような人物が「公平審査」するというのか。あまりにもふざけきっている。何よりこれを問題にもしない広教組・高教組の体制内指導部の屈服ぶりは許しがたい。8・6処分撤回闘争は、体制内指導部の屈服と裏切りを暴き、組合員に倉澤さんのように闘えば勝てるという展望を示している。広島の闘う教育労働者は、この闘いを国鉄全国運動と一体で、勝利するまで闘いぬく。 (広島K・T) 

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