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横浜市教委による育鵬社版教科書の採択弾劾!

 横浜市教育委員会は8月4日、来春から市立中学校で使う歴史と公民の教科書について、教科書改善の会が執筆した育鵬社版の採択を強行した。採択は全市一括で行われ、来春から全国で最も多い149校約8万人の中学生が使用することになる。神奈川では7月28日に藤沢市教育委員会が歴史と公民に、8月2日には神奈川県教委が県立中等教育学校平塚校の歴史に、それぞれ育鵬社版を採択した。絶対に許すことができない。 

 神奈川労組交流センターと、とめよう戦争への道!百万人署名運動・神奈川県連絡会は、この日に先だって教組の分会と自治労教育支部の3ケタの職場を訪問行動し、怒りと阻止の意志を共有した。

 横浜前市長の中田宏は、教育委員会に「つくる会」を支持する委員を大量に送り込み、09年の教科書採択において市内8区で「新しい歴史教科書をつくる会」が執筆した自由社版の歴史教科書の採択を強行した。その後、それまでの18に分かれていた採択区を全市1区に改悪し、今回の一括採択を強行した。
 8月4日当日は、教育文化センターに育鵬社版・自由社版の教科書の採択を阻止しようと、浜教組、自治労横浜をはじめ労働者市民が次々と700人を超えて集まった。怒りの声を恐れて傍聴はわずか20人。審議の音声すら聞けない人びとは直接教育委員会に押しかけた。
 今田忠彦委員長は、「過去の歴史を現代の視点から批判するのは一方的。若者が祖国に誇りを持てない。領土問題も扱いが小さい」と語り、別の委員は現代の若者批判を展開し、「育鵬社版の教科書で若者の意識を変えたい」と育鵬版採択の目的を露わにした。「大東亜戦争はアジア解放の戦争」と侵略戦争を賛美し、天皇中心の歴史を描き、労働者民衆の闘いを歴史から抹殺する教科書など、労働者にとって粉砕あるのみだ。
 しかし、どんな教科書を採択しようとも、教育労働者の団結と職場支配権がある限り、戦争教育を貫徹することなどできない。2010年、現場に教師用教材を配ったことに対して右翼が「教育への政治介入だ」と攻撃したが、こんな攻撃に屈するものではない。教育課程の編成権はあくまで学校現場にある。教科書攻撃は何よりも労働組合の団結を破壊し、侵略戦争教育の担い手とする新自由主義攻撃だ。教育委員会と教組のなれ合い方式は右から破壊されている。同時に、教科書攻撃は世界の労働者階級の分断と団結破壊をもくろむものだ。労働者階級の国際的団結を大きく発展させることこそ横浜市教育委員会への回答だ。新たな闘いが始まった。
 国鉄闘争と反原発闘争の大高揚を水路に闘う労働組合を甦らせること、この一点に労働者の未来はかかっている。11月労働者総決起集会1万人結集へ闘おう!(神奈川・N) 

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