3・20福島現地で、渋谷デモと連帯し駅頭での訴えに決起!
福島県労組交流センターとふくしま合同労組は、3月20日福島駅前、翌21日郡山駅前と連続街頭行動をとりくみました。本来なら全力で3・20東京行動に決起する予定でしたが、地震・津波・被曝の3重被災下で東京までの交通が遮断され、ガソリンの確保がままならない深刻な燃料不足を考慮し、代表団以外は地元で3・20連帯行動、3・21リビア空爆弾劾緊急行動を取り組むこととなりました。
JR福島駅前には、震災直前までは統一地方選挙戦で街頭演説していたはずの既成政党はまったく姿がみえません。県庁所在地・福島市は福島第一原発から30キロ圏外の行政区で、県内で2番目に高い放射線量下(最高時は平時の44倍)にあります。しかし、食料を買い求める人々、安否確認を急ぐ人々、地元を離れようとする家族連れがマスクと帽子のいでたちで皆が足早に往来していました。
各組合旗と「生きさせろ!ゼネスト」の2本の赤いのぼり旗が時折の冷たい春風にはためき、「すべての原子力発電所をただちに停止し廃炉にせよ」「震災解雇と大増税絶対反対」の賛同署名と救援大運動カンパを訴える全逓労働者のマイクアピールが開始されるや、客待ちのタクシー運転手らが窓を開けてチラシを求め、わざわざ組合旗を確認にくるドライバーも。福島と宮城の労組交流センター共同声明、革共同声明、福島県労組交流センタービラ、3・20チラシの4つのチラシを配布し始めると、急ごしらえのカンパ箱を携えた同志のもとには、一度行き過ぎたものの踵を返してカンパする人や、「もう原発はいらない」「安全安心は真っ赤な嘘だった」「すべてがだまされていた」「物資が入ってこないんだから自分達で解決しないとね」という怒りと不安と救援運動への共感が寄せられ、声をかければほぼ応えてくれるという勢いで署名が集まりました。「すべての原発とめたら電気が足りなくなるじゃないか」と意見する人に「あなたは電気と命とどちらが大事だと思いますか」と問い返すと沈黙のまま退散してしまう一幕や、暴力革命が必要ではないかという青年たちも現れ、継続討論が成立するなど大いに盛り上がりました。
21日の郡山駅前はあいにく雨降りでいつものにぎわいはまったくありません。1階が商業施設となっている公共施設の入り口の陸橋下で雨をしのぎつつ展開するや、ある店のオーナーが「うるさくて迷惑。客から苦情」と妨害に出てきました。店に入って確認すると最も窓際に近い女性客ですら「ぜんぜん声はうるさくありませんよ」と。店内では皆が受け取ったチラシを読んでいるではないか。バスターミナルではバス待ちの人々、運転手にもチラシを手渡した。ロシア国営テレビの取材も受け、終了間際に現れた警察も体裁とりの忠告で終わらざるをえず、完全に緊急アピールへの共感が一帯を制する街宣となりました。この日被災地訪問予定を天候を理由に中止した菅首相、「菅首相なんかいらない! ガソリンもってこい!」というのが被災地の圧倒的な声です。
大地震は大地を大きく揺らし、津波、メルトダウン危機を生じさせましたが、その一方で生きるということや人間社会のあり方の根底的なとらえ返しの機運を巨大な規模で生じさせているのも事実です。菅政権への怒りは県下の各行政長ですら怒り心頭の記者会見として現れ、福島県産原乳とホウレンソウ、茨城、栃木、群馬県産のホウレンソウの出荷停止となった地元農民をはじめ「自分らの不注意ならしかたないが納得いかない」「被災地は食糧難なのに処分しなければならないとはもどかしい」と、だれもが国策や国家にただ従っているだけでは当たり前のささやかな生活すらできないことを日々体感しています。問題はこの怒りを束ね、即時的問題意識に正しい方向性を与えられるか否か、労働組合の登場、革命党の登場がまったなしに問われています。「団結」こそすべてを解決しうるキーワードです。開始されている国鉄闘争全国運動と新たに呼びかけられた被災地救援大運動の一体的推進構造は、一回り巨大なスケールの大失業攻撃と対決する労働運動をつくりだすこととなりました。一切は、ブルジョア的価値観を粉砕する私たちの構えひとつにかかっています。悲しみと怒り、失望と落胆、疲労と不安の中に飛び込み、他人のために役立つ自己の存在への誇りと喜びが横溢する気運に全面的に依拠し呼吸しあい、3・11の前と後ではまったく違った巨大な革命情勢を堅固な団結を育む組織建設に集約していかねばとの決意を共有する街頭行動となりました。二つの駅頭各1時間半の街宣で寄せられた署名は総計113筆。カンパは18922円。まいたチラシ約1800枚。革命はできる! 生き抜いて、したたかに革命を準備しよう!(ふくしま合同労組・S)
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