韓進重工業続報/6・29釜山駅から85号クレーンへ1000人がデモ
6月29日午後2時、釜山駅広場で「韓進(ハンジン)重工業整理解雇撤回! 85号クレーンへの公権力投入中断!」をスローガンに嶺南(ヨンナム)圏決意大会が開かれた。金属労組嶺南圏支部、民主労総釜山本部など千人を超える参加者は「全組合員が反対した韓進重工業労使合意書は無効であると宣言し、整理解雇が撤回される時まで闘おう」と決議した。
6月27日、金属労組韓進重工業支会のチェギリョン支会長が全組合員の反対を押し切って整理解雇受け入れの労使合意書にサインしたまさにその時、85クレーンに対する強制執行が始まった。だが現場組合員はこの裏切りをのりこえ、スト継続とクレーン防衛に総決起したのだ。
韓進重工業支会のムニョンオク組合員は「労使大妥協の張本人はこの場に来ることができなかった。マスコミは真実をわい曲して報道し、労働者の味方ではないことが確認できた」と怒りを語り、28日に解雇者代表や代議員、非解雇者などが集まって非常対策委員会を立ち上げたことを報告し、「非常対策委は最後まで闘争する。金属労組は連帯してくれ」と呼びかけた。さらに「非常対策委はチェギリョン指導部に退陣を迫る。500人余りの組合員もチェギリョン反対の立場だ」として金属労組釜山ヤンサン支部と金属労組が非常対策委をストライキ指導部として承認し、支援することを呼びかけた。
この呼びかけに、釜山ヤンサン支部のチョンヘグム事務局長が「労使合意は労使合意ではない。7月6日の金属労組第1次ストライキの時、釜山ヤンサン支部は全組合員がストライキで韓進闘争に連帯する。7月9日の“希望のバス”が突破口を開くだろう」と応えた。同支部のソスハン首席副支部長も「今こそ新たに隊列を整え、反撃しよう」と決意を明らかにした。
韓進重工業家族対策委員会で闘う家族たちが登壇し、「27日に合意を勝ちとったのかとお祝い電話が来た。違うと説明しながらとても悔しかった」「組合員たちもこの背信に胸を痛めているだろう。支会長はサインしたことを必ず後悔するだろう」「85号クレーンには人がいる。その下にも人がいる。用役たちは差し入れの下着や食物まで検査する。なぜ用役らの検査を受けなければいけないのか? 私たち家族は悔しくて涙も出ない。85号クレーンにいる人びとが人間らしく生活できるように電気も水も早く上げてくれ」などと訴えた。家対委の会員たちは「まだ慣れないが今日は叫んでみたい」と「トゥジェン(闘争)!」と力強くスローガンを叫んで発言を終えた。
集会後、釜山駅から韓進重工業へとデモ行進で向かった。韓進重工業の正門と周辺は警察車両で完全に封鎖されていたが、正門から水などの支援物資を85号クレーンに届けることができた。
85号クレーンが見える場所で集会が始まった。クレーン上から籠城闘争175日目のキムジンスクさんの声が電話で届いた。「最も惨たんだったのは武装した警察兵力数千名が囲んだ工場で制圧された組合員がずるずると引っ張られていったその時刻、労使合意が宣言されたことだ。記者会見で社長と支会長が和気あいあいと笑っている写真を見た。生かしてくれと涙を流して追い出された組合員が工場外で裸で雨の中で座り込む時、韓進労組はどこにあったのか? パクチャンス、キムジュイク、クァクジェギュが命捨てて守った韓進重工業労組はどこで何をしているのか」と絶叫したキムジンスクさんは、「今後の闘いはさらに難しく、すさまじいものとなるだろう。だが、私は決してこの85号クレーンをあきらめない。私がクレーンをあきらめない限り、私たちの組合員らも私をあきらめないだろう。したがってこの闘いは終わらない。いや新しい始まりだ。整理解雇撤回のその日まで、最後まで闘い続けるだろう。私が生きて、私たちの労働者が生きるこの闘争を最後までともに闘おう」と訴えた。
韓進重工業支会組合員らと民主労総釜山本部、金属労組プサン支部組合員は毎日午後7時30分、ロウソク文化祭を続けている。(M)
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