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鈴木さん一坪裁判、訴訟継承却下の決定に猛反撃

s20110930a.jpg 9月29日、千葉地裁で鈴木さん一坪共有地裁判の口頭弁論が開かれ、三里塚反対同盟、顧問弁護団、支援の労働者・学生が一体で闘いぬいた。裁判長は現闘本部裁判一審で反動判決を出した民事5部・仲戸川隆人だ。
 7月28日、仲戸川は不当にもこの裁判での訴訟継承問題で、鈴木加代子さんが権利を受け継ぐことについて突然却下の決定を出した。この裁判は鈴木幸司さん、いとさん夫妻が共有する駒井野の一坪共有地をめぐって始まったが、幸司さんの逝去にともない、その持ち分は「三里塚地区周辺に土地をもつ会」に帰属し、長男の謙太郎さんとその妻加代子さんが継承することが理事会において決定された。 

 ところが仲戸川裁判長は、それを認めると一坪共有地が組合の所有であることを承認したことになり、千葉県による買収の違法性が明らかになるため、単なる民法上の所有として、いとさんおよび4人の子の一般的相続の決定を出し、加代子さんの裁判継承を却下したのである。
 開廷早々、弁護団は次々と立って仲戸川を徹底追及し、決定の撤回を求めた。傍聴席からも怒りの声がたたきつけられた。仲戸川裁判長は、「被告(鈴木さん側)は決定を不服として抗告しているから抗告審の判断にゆだねる」と繰り返して逃げを計った。これに対して弁護団は「却下の趣旨が意味不明」として説明を求める一方、抗告の決定が出るまでは審理を停止するよう求めた。
 追いつめられた仲戸川は、「幸司さんの継承問題といとさんの権利関係を分離して裁判を進めることもできる」と唐突にとんでもないことを言い出した。分離していとさんの方だけどんどん進めて、早く反動判決を出すということだ。弁護団は心底怒って裁判長を弾劾し、「絶対に認められない。裁判を受ける権利の侵害だ。抗告審の結果が出るまで一切の手続きを停止せよ」と強く迫った。傍聴席からも強い抗議の声が続出した。裁判長はうろたえながらなお、「進行協議を持ちたい。期日だけは決めておきたい」などと繰り返したが、弁護団は断固これを拒否し「停止」の立場を譲らなかった。市東孝雄さんは傍聴席から「裁判長が考え方を変えろ!」と一喝した。
 仲戸川は法廷の怒りに圧倒されて、二度の合議の末に「停止」を受け入れ「期日は追って指定」と言って閉廷した。鈴木さんと弁護団、傍聴人が一体となっての勝利だ。
 裁判所1階のロビーで総括が行われた。葉山岳夫弁護士はじめ弁護団一人ひとりの怒りあふれる法廷解説に続き、鈴木さん親子が発言した。鈴木いとさんは穏やかな口調で「一坪共有地は私ら個人のものではなく反対同盟のものですから、体の続く限り闘います」と決意を表した。続いて謙太郎さんは、「弁護団とともに分離策動を粉砕した。10・9全国集会を今日の勢いで成功させよう」と語った。最後に萩原進事務局次長が、「今日のような闘いが、現地での実力闘争につながる。10・9は現在の階級情勢のもとで決定的に重要だ。大結集を実現し、その力でまた裁判所を包囲しよう」と力強く訴えた。(TN) 

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