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3・27三里塚全国総決起集会 成田市赤坂公園で第3滑走路計画粉砕へ

20160329a-1.JPG 3月27日、三里塚芝山連合空港反対同盟が主催する全国総決起集会が成田市の赤坂公園で開かれた。朝鮮侵略戦争切迫情勢のもと、成田軍事空港第3滑走路計画を粉砕し、市東孝雄さんの農地を守りぬく気概を込めて、全国から720人の労働者・農民・学生・市民が結集した。
 成田ニュータウンの中心に位置する赤坂公園は初使用の会場だ。演壇が設置され、闘争50年の歴史を記録した写真パネルが展示される中、午前中から続々と参加者が到着し、色とりどりの旗やのぼりが立ち始めた。

20160329a-2.JPG 午前11時から労組交流センターの独自集会が意気高くかちとられ、正午からは3分間スピーチ=フリートークが始まった。星野再審連絡会議の星野暁子さん、都政を革新する会の北島邦彦事務局長、婦人民主クラブ全国協議会の三浦正子代表、全国水平同盟の田中れい子書記長、動労水戸支援共闘の斎藤貴広事務局長が次々と発言した。全学連の斎藤郁真委員長が京大同学会中執の学生を伴って登壇すると、拍手と声援がひときわ高まった。斎藤君は京都大学反戦ストへの弾圧を打ち破って奪還されたことを力強く報告し、反戦を貫いた三里塚50年の歴史に学び全国反戦ゼネストへ進む決意を表明した。
 迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判被告の板垣宏さん、十亀弘史さんは、最高裁の上告棄却決定を弾劾し、獄中から再審闘争に立つ戦闘宣言を発した。
20160329a-3.JPG 本集会に入り、司会の婦人行動隊・木内敦子さんが「空港関係者が多数住むこの成田ニュータウンで空港反対の集会を開催することは意義深い。50年の歴史を背負って闘いを進めよう」と訴えて開会を宣言した。
 続いて、北原鉱治事務局長のメッセージが代読された。「反戦は三里塚の原点。戦争への道を進む安倍政治を許さない」とアピールが参加者の胸を打った。
 反対同盟事務局の萩原富夫さんが主催者あいさつを行った。「最高裁への第2次提出へ向けて、農地取り上げに反対する5万人署名が集まっている。TPPで全国の農民は生きられない状況に置かれている。農業と自然、住民の生活を破壊する第3滑走路建設計画に対し、この成田ニュータウンのど真ん中で反対の声を上げよう。命を奪い戦争に金をつぎ込む安倍政権に怒りが高まっている。支援の陣形を一層大胆に拡大し、絶対に市東さんの農地を守りぬこう。東京で開催する7・3三里塚50年集会を成功させよう」
20160329a-4.JPG 連帯のあいさつにうつり、動労千葉の田中康宏委員長が、動労水戸の石井真一委員長を伴って登壇した。田中委員長は、3月の2波にわたるストで、CTSでの就業規則改悪の4・1実施を阻止したことを報告した。そして、資本主義社会の根本的瓦解の危機を労農学人民の闘いの好機とととらえ、市東さん農地決戦と一体で、外注化・非正規職化攻撃に立ち向かい勝利する決意を述べた。
 石井委員長は、安倍首相とJR東日本・冨田哲郎社長による常磐線全線開通攻撃、住民帰還強制攻撃に対し、ストで闘うことを明らかにした。
 さらに関西新空港反対住民、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の西山直洋さんが連帯のあいさつを行った。
 続いて「第1部・福島・沖縄・三里塚をひとつに」として、始めに動労福島の橋本光一委員長と、3・11反原発福島行動呼びかけ人の椎名千恵子さんが登壇した。橋本さんは、「被曝労働拒否」を掲げて3・24ストを闘ったことを報告した。椎名さんは前日の代々木公園での「3・26さようなら原発集会」でふくしま共同診療所のブースを開き、市東さんを先頭に三里塚野菜を販売したことを報告し、「私たちの力で社会を変える闘いを!」と呼びかけた。
 さらに「市東さんの農地を守る沖縄の会」などの連帯発言を受け、婦人行動隊・宮本麻子さんがカンパアピールを行った。
 ハーフタイムで「反対同盟の歌」を全参加者で熱唱した上、集会は「第2部・農地裁判闘争勝利への決意」に入った。大きな拍手に迎えられて天神峰の市東孝雄さんがあいさつに立った。市東さんは、第3誘導路裁判で被告の国・NAAが「原告市東は騒音を承知の上で実家に戻り、自由意思でそこに住み続けているから、騒音被害を受忍すべき。市東に原告適格はない」と言い出したことを激しい怒りで弾劾した。そして前日の代々木公園での集会で3万5千人の安倍政権への怒りと結合したことを報告し、福島・沖縄との連帯への思いを語り、農地を守る闘いへの支援の一層の拡大を訴えた。
 続いて反対同盟顧問弁護団が登壇し、それぞれが裁判必勝の決意を述べた。事務局長の葉山岳夫弁護士は、国・NAAによる市東さんへの「騒音被害を受忍せよ」との攻撃を激しく弾劾し、5万人署名推進、現地攻防と一体で農地法裁判上告審を始め全裁判に勝利する決意を表した。
 「市東さんの農地取り上げに反対する会」と各地の「農地を守る会」が壇上に並び、ともに闘う決意を述べた。群馬の会は群馬合同労組中央タクシー分会の労働者が、茨城の会は動労水戸の木村郁夫書記長が発言し、ストを闘う労働者の力で農地決戦にも勝利することを誓った。
 緑色ののぼりを林立させて、全国農民会議が壇上に並んだ。千葉のAさんは「米が一俵1万円を割り、農家はもう生きていけない。社会を変えるしかない」と訴え、沖縄のBさんは労農連帯の意義を強調し、闘う日本農民の気概を示した。
 集会の締めくくりに、伊藤信晴さんが「安倍戦争政治と対決し、軍事転用のための第3滑走路建設を許さない。安倍を打倒する」と集会宣言を読み上げた。最後に太郎良陽一さんのリードで「農地死守」の決意をみなぎらせて団結ガンバローを三唱し、直ちに市東さんを先頭にデモに出発した。
 成田ニュータウンは空港関連の就業者の街として空港建設と並行してつくられ、人口は3万人以上。そこに初めて「空港絶対反対・農地死守」を掲げる三里塚の大デモが登場し、街の様相を一変させた。宣伝カーからは「空港で働く労働者は、反対同盟とともに立ち上がろう。安倍政権を打倒しよう」との呼びかけが発せられた。弾圧の機をうかがう機動隊・私服刑事の規制を打ち破り、JR成田駅近くまでの約2㌔のデモ行進を堂々と貫徹した。(TN)

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