三里塚で第91回周辺一斉行動―相川芝山町長の会場貸し出し拒否を弾劾
1月24日、三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連絡会議は、通算91回目の空港周辺情宣一斉行動に立ち上がった。
午前8時半、成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れに集まった仲間は朝の打ち合わせを行った。最初に東峰の萩原富夫さんがあいさつした。
「新年1回目の一斉行動です。3月に予定している芝山現地闘争の会場を相川勝重町長が貸し出しを拒否していることは憲法違反であり許せない。今日は雨になってしまいましたが、芝山現地にビラを入れる大事な行動です。がんばりましょう」
打ち合わせの中では、千葉県が主導して成田空港周辺を国家戦略特区にして巨大貨物基地をつくろうという攻撃に対しても話題が及んだ。
市東さんは「成田市場が花植木センター跡地に移設されるけど、地場野菜を海外に輸出とか言いながら周辺の農地をつぶすのは矛盾している」と批判した。
今回用意された反対同盟ニュース第86号は、市東さんの農地取り上げ強制執行反対の最高裁あて署名への協力と空港機能強化反対の3・28芝山現地闘争への参加を呼びかけるものだ。
2面で、「芝山文化センターは相川町長の私物か!?」の見出しで集会場貸し出し拒否問題を取り上げている。相川は、「町の中心部で反対派が集会をすると住民が不安に思う」という理由ならざる理由で集会場の貸し出しを拒否している。こんなデタラメは絶対に許されない。
3面では、田村明比古NAA社長の「機能強化が最優先課題」との年頭あいさつを弾劾している。壊滅的打撃を受ける国際線に続き、国内線LCC(格安航空会社)の路線運休や廃止も相次いでいる。利用者激減の中、昨年9月のアンケート調査では空港関連企業の97%が事業継続に不安を感じると回答。さらに、成田空港内で働く労働者の新型コロナへの感染が連日判明している。
こうした状況にもかかわらず田村は、「機能強化が最優先課題」と言い、労働者の雇用、命・安全に何の関心も払っていないのだ。
囲み記事では、自衛隊が民間機をチャーターして成田空港からソマリア沖・アデン湾へと飛び立ったことを弾劾し、軍事利用反対の声を上げようと呼びかけている。
一同ニュースを手に担当地域へと飛び出した。
芝山では相川町長への怒りが集中し、反対同盟への激励の声が相次いだ。
「相川は行政の長なのに貸し出しを拒否するのはおかしい」「石井新二らの機能強化賛成派には貸しているのに平等じゃない」「こんな裏切者が町政をやっているのは芝山の恥だ」「もっと強烈に声を突きつけるべきだ」
農家からは、「大根、白菜が安すぎる。お土産が不調だから落花生も大変」「コロナ下でも安全安心な農業は大事」「第3滑走路はできない。客がいないから倒産する」
また、市東さん署名と反対同盟へのカンパも寄せられた。周りに広げるための署名用紙を引き受ける住民もあった。
午後4時、離れに再結集した仲間は一日の集約を行い、3・28芝山現地闘争まで攻勢的に闘うことを確認した。(N)
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