北富士での18年ぶり日米共同演習を弾劾し、現地で集会・デモ貫徹
反戦共同行動委員会は10月16日、北富士での日米共同演習反対集会を忍野村忍草の民有地で開催し、60人が結集した。集会後デモ行進に移り、忍草部落の中心地を経由して北富士演習場ゲート前までの約4キロのデモを行った。
今回18年ぶりに北富士演習場で行われている日米共同演習は、陸上自衛隊約300人、米軍215人が参加し、ハイテク機器を使った戦争シミュレーションができる富士訓練センター(北富士駐屯地内)を使った実戦訓練であり、またこの間、日本海や黄海で繰り広げられている米韓軍事演習や日米共同演習と一体となった、朝鮮有事のための演習だ。断じて許すことはできない。
集会の最初に、三里塚芝山連合空港反対同盟の鈴木いとさんが、「成田と北富士を戦争の基地にしてはならない」と力強く訴えた。
基調報告は反戦共同行動委員会の北島邦彦さんが行った。「今回の18年ぶりの日米共同演習は、朝鮮への侵略戦争を想定した訓練であり、21世紀、世界革命の時代に労働者人民の闘争を戦争によって破壊する攻撃であり、断じて許せない。現在全世界で起こっている労働者の闘いは、社会の99%が1%を打倒する闘いだ。ギリシャで始まった労働者の闘い、福島を先頭とする反原発闘争の圧殺なくして帝国主義の延命はない。3・11で発動された米軍の『トモダチ作戦』は、帝国主義の体制維持を目的とした戦争だった。被災地に派遣された自衛隊兵士は被曝を強制され、PTSDなどに苦しめられている。今こそ自衛隊兵士との団結を求めて闘おう。反戦共同行動委員会は、北富士忍草母の会の闘いを継承し、北富士闘争を階級的労働運動の一環として闘う。11・6、日比谷に1万人を集めよう」と訴えた。
山梨合同労働組合、婦人民主クラブ全国協議会、全国労働組合交流センター女性部、静岡労働組合交流センター、全学連の代表がそれぞれ発言を行った。静岡労組交流センターの仲間は富士演習場の地元として発言し、今回の共同演習で米軍兵士が東富士に宿泊していることを明らかにした。また全学連を代表して法政大学の学生が、法大の市ヶ谷キャンパスで高濃度の放射線が検出されているにもかかわらず、大学当局が何一つ対策を行わずに放置していることを弾劾し、11・6に向けて学生も頑張ると発言した。
集会終了後、デモに移った。演習反対を訴えて村内をデモするのは、北富士闘争60年の歴史を見ても今回が初めてだ。デモ隊は、今も演習反対の思いを持っている多くの村民や、忍野八海を訪れた観光客の圧倒的な注目を集めた。解散地の北富士演習場ゲート前では、「演習をやめろ」「自衛隊員は労働者とともに闘おう」と力の限り訴えた。
今回の闘争は第一に、朝鮮・中国への侵略戦争によって階級闘争を破壊しようとする日米両政府に大きな打撃を与えた。第二に、労働組合と労働運動が北富士忍草母の会と忍草入会組合の実力闘争を継承することを内外に宣言した。第三に、11・6全国労働者総決起集会1万人結集への大きな号砲となった。11・6集会まで残り3週間、1万人結集を目指して全力で闘おう。(山梨・O)
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