玄海原発再稼動強行を許さない! 九電本社に緊急抗議行動
11月2日、前日23時に突然、玄海原発4号機再稼動を強行し、2日中にも発電を再開する九州電力に対し、100名を超える緊急抗議行動が叩きつけられた。
この九電の暴挙に全九州の怒りが燃え上がった。これは、原発の再稼動を狙う野田政権・経済産業省の指揮と承認のもとに行われたものだ。絶対に許せない、抗議行動は、予定をはるかに越え、午後6時半まで延々と続けられた。合同労組レイバーユニオン福岡、とめよう戦争への道!百万人署名運動福岡県連絡会、「な全」(すべての原発いますぐなくそう!全国会議)福岡準備会の仲間は、福岡・全九州の闘う人々とともに参加し、抗議行動を闘い抜いた。
九電本店前には12時半頃から、福岡県内をはじめ九州各地から続々と仲間が結集した。どの顔も突然の再稼動への怒りに燃えている。特に、前夜、突然の再稼動宣言の記者会見を行った九電原子力発電本部・豊嶋直幸部長の「今回の再稼動の場合、地元の了解は必要ない」との発言に怒りが集中した。
13時半から申し入れ行動が始まり、5つの団体から怒りを込めた申し入れ文が読み上げられた。「九電は、3・11福島事故から何を学んだのだ。どこがどう変わったのか説明できるか」との厳しい追及が浴びせられた。九電担当者のシドロモドロの回答に、全員の怒りが最初から爆発した。
続いて、福島から福岡に避難している幼い子どもを抱えたお母さんから、「10月4日の4号機事故の時も眠れなかった。さらに昨日の4号機再稼動の報道を聞いて信じられません。どうしてそんなことをするのか!」と怒りの声がたたきつけられた。これに九電は、「再開自体に問題はない」と繰り返し、怒りはますます倍化した。
さらに「火力発電では経費が高いという経済性が再稼動の理由と言われているが、4号機は定期検査での運転中止までわずか1カ月半です。人の命とお金とどっちが大切なんですか」との追及に、担当者は「人の命が大切です」と言いながら、「今回は深刻な事故ではなく、技術的なミスにすぎないから再開できる」と答弁するなど不誠実極まりない。
もはやこれ以上の回答は期待できないと怒った青年たちが「社長に直接話を聞きたい」と10階の社長室に押しかけた。青年らの猛烈な抗議と要求に押されたエネルギー広報室担当者は、「より責任を持った者の話ができる場をもうける」と回答して逃げた。しかし、いつまで待っても「より責任を持った者」など現れなかった。最後は「次回にはより格上の者の対応を検討する」と繰り返し、「11月9日に説明会を行い参加を努力する」となった。
今回の玄海原発4号機再稼働は、福島原発2号機の核分裂が発生していた(キセノンが確認されている!)ことが明らかになる中での強行であり、あくまで再稼働ありきの野田政権と電力資本の悪辣な姿を際だたせた暴挙であった。同時に、全国の怒りを集める「やらせメール」にあらわれた九電の安全無視・人民無視の体質は何一つ変わっていないことを赤裸々にするものだ。
全員が九電への怒りを新たにし、玄海原発再稼働弾劾! すべての原発をいますぐ停止させようとの決意を固めあった。われわれも九電の松尾会長、真部社長、佐賀県知事・古川や九電労組委員長・久保を辞任に追い込むためにともに闘うことを確認し、11・6労働者総決起集会から11・13反原発福岡一万人集会、11・20な全・福岡結成へ総力で突き進むことを誓い合った。(九州・F)
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