民主労総32人が三里塚現地を訪れ、反対同盟と熱い交流!
11月4日、民主労総ソウル本部の訪日団32人が三里塚にやってきた。
正午過ぎに成田空港に降り立った一行は、動労千葉の案内で直ちに天神峰に直行し、現地調査に入った。団結街道が封鎖された市東孝雄さん宅前で監視やぐらに昇り、第3誘導路工事の現場を目の当たりにした韓国労働者たちは、農民を抑圧する空港の存在を実感し、怒りを共有した。さらに南台の市東さんの畑、東峰の開拓組合道路、東峰神社などを訪れた。
夕刻から歓迎会が開かれた。最初に闘争の歴史を記録したビデオ「三里塚・大地の乱」が上映された。農地強奪攻撃に対する実力闘争の爆発に、全員が息をのんで見入った。そして現闘の同志たちによる心づくしの料理が出され、一同は大いに舌鼓を打った。
一日の農作業を終えた反対同盟が到着し、動労千葉執行委員の関道利さんの司会で交流会が始まった。鈴木謙太郎さんの音頭で乾杯したあと、北原鉱治事務局長があいさつに立った。「日本の誤った政策によって行われた植民地化と戦争について、日本人としてお詫びします」と北原さんは率直に語った。そして「日本と韓国の労働者・農民が手を結べば平和な世界は必ず実現する」と述べ、大きな拍手を浴びた。
続いて田中委員長が、動労千葉と反対同盟との強固な連帯をつくったジェット燃料輸送阻止闘争を語り、「今動労千葉が健在なのは反対同盟のおかげです」と称え、民主労総の三里塚訪問の意義を確認した。
これに応えて訪問団を代表し、民主労総ソウル本部のイジェウン本部長があいさつし、「韓国では今この時もFTAに絶対反対で闘っている。きょうは農地死守の闘いの現場を見た。労働者と農民が連帯した模範的な闘いを三里塚で学んでいきたい」と語った。
ソウル本部と反対同盟相互の記念品贈呈に続いて、市東孝雄さんがマイクを握った。韓国語で自己紹介をして大きな声援を受けたあと、「親子3代90年にわたりこの地で農業を続け、現在は完全無農薬で野菜を作り、国策である成田空港に反対しています。農地を明け渡せと不当な裁判にかけられているが、私は農民として、自分の命と同じくらい大事な土地を守り闘います」と鮮明な決意を語った。
さらに民主労総元委員長のタンビョンホさんが、「資本の世界化に対して労働者の国際的な連帯はまだまだの水準にある。権力に奪われたものを労働者の手にとりもどすために、国際連帯を発展させていこう」と日韓交流の意義を強調した。
ソウル本部東部議長コヒョンホさん、反対同盟の萩原富夫さん、宮本麻子さん、伊藤信晴さん、三里塚とともに闘う北総農民の発言が続き、訪問と歓待の交流が深まった。北原さんは通訳を伴って一人ひとりに声をかけて握手を続けた。この日の会場・食事などを全力で準備した現闘の仲間も紹介され、反対同盟と一体で闘ってきた長い歴史に惜しみない拍手が送られた。
最後に田中委員長による、通常の団結ガンバローに代わる「タンギョル・トゥジェン!」(団結・闘争)の音頭で、全員が握りこぶしを突き上げて会が締めくくられた。言葉の壁を越えて語り合う理解と共感の輪が、名残惜しそうに長く続いた。このあふれる熱気で11・6集会の成功をかちとろう。(TN)
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