中国・深セン市の日系日立の工場で大ストライキ、警察隊と激突
日立製作所の子会社で、ハードディスク駆動装置(HDD)の製造・販売を手掛ける日立グローバルストレージテクノロジーズ(HGST)の中国・深セン市の工場で、12月5日以来1000人規模のストライキが続いている。労働者は、低賃金や残業代の不払いに抗議して闘っている。この工場に15年間も働いている労働者の賃金も、1000元(1万2000円)ちょっとといわれる低賃金で、残業代もごまかされている。労働者は4日の夜から工場に結集して、翌日からストライキに突入した。
そしてストライキは10日に新たな段階に入った。早朝、警察隊が工場に突入し、労働者と激突した。労働者は逆に警察隊を包囲して徹底的に闘っている(写真)。
多くの労働者が負傷し、連行され、妊娠していた女性労働者が警察の暴力で流産したという。しかし、労働者はストライキをやめていない。不屈に闘いを継続している。
同じ深セン市にある日系シチズン工場で10月から闘われていたストライキは、11月に労働者側の要求を工場側が基本的にすべて認める大勝利をかちとっている。約2週間にわたるストライキを闘いぬき、警察による工場支配にも屈せず、中国スターリン主義の労働者支配体制としてある工会(官制労組)の介入を許さず、労働者自身が工場と直接交渉(集団交渉制度、事実上の団交)を行うことによって勝利した、中国で初めてのケースとなった。増大するストライキ、労働者の不屈の闘いと工会支配の崩壊が、ついに労働者の団結権と団交を認めさせ、要求を実現する歴史的地平を勝ち取ったのである。
このシチズン争議の大勝利が今、中国全土で労働者の闘いに拍車をかけている。スターリン主義支配を打ち破り、「闘えば勝てる!」ということを、中国の労働者は身をもって知ったのだ! 上海でのHi-Pでのストライキも、日系日立のストライキも、このシチズン争議の勝利の上での陸続たる決起として闘われているのだ。バブル崩壊と中国経済の破局が進む中で、労働者は自らの権利を獲得しつつあり、中国でのストライキは今後ますます増大し、戦闘化していくことは必至である。
中国の労働者の階級闘争は、まったく新しい段階に突入した。この中国の労働者との連帯をかけて、「外注化阻止・非正規職撤廃」闘争を闘いぬき、労働運動の新たな発展をかちとろう!(G)
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