沖縄県委員会からの緊急アピール
米帝の新軍事戦略、日帝の有事体制の全面発動と対決し、「復帰」40年5・15沖縄闘争に総決起しよう!
世界大恐慌の時代に米帝の新軍事戦略が具体的に発動され、さらに日帝の有事体制が全面的に発動されている。これに追いつめられた北朝鮮スターリン主義による「人工衛星」=ミサイル発射。ここにわれわれの眼前で日々進行している情勢の核心がある。その中で沖縄はいまや完全に戦時体制下にたたき込まれている。これは新たな沖縄戦への道だ。しかしこの戦時体制に対する140万県民の怒りが渦巻いている。
世界大恐慌の一層の進展と「3・11」情勢下での沖縄の闘いは、まさに新自由主義との闘いそのものである。沖縄の闘いは、フクシマとの連帯・結合を希求し、300万学生の決起と連合を打倒する闘う労働運動を甦らせることを求めている。さらに、帝国主義とスターリン主義による分断を乗り越える国際労働者階級の団結を甦らせることが求められている。
「復帰」40年の5・15沖縄闘争はこのような情勢下で闘われる。「革命の火薬庫」の真価が問われる情勢に突入した。すべての闘う青年労働者と学生は、職場から、キャンパスから、「復帰」40年5・12沖縄集会(那覇市民会館)~5・15平和とくらしを守る県民大会(5月13日:宜野湾海浜公園野外劇場)に総決起しよう!
☆自衛隊が沖縄を蹂躙している! 絶対に許すな!
PAC3が民間貨物船や「おおすみ」に搭載され沖縄に向かう光景、イージス艦が佐世保から、舞鶴から出向する光景は、まさに軍隊が戦場に向かう光景そのものだった。
そして今沖縄は、自衛隊が我が物顔で蹂躙している。沖縄島(那覇・知念)と宮古島・石垣島にPAC3が配備され、石垣では「警備」と称して自衛官が自衛隊施設外では初めて実弾入りの銃を携行している。自衛隊が沖縄県民に銃口を向けているのだ。しかもこれを石垣市長が容認している! さらに宮古空港に自衛隊ヘリが常駐している。
現在、県庁・那覇・南城・宮古島・石垣・竹富・与那国・多良間の各自治体に合計30人の自衛官が配備されている。宮古島市や石垣市では自衛官が迷彩服で庁舎内に陣取っている。沖縄全体では約950人の自衛官が派遣され、与那国島にも、陸自・空自あわせて50人が配備された。自治体労働者は北朝鮮の発射予告に合わせて午前6時からの出勤を強制されている。さらに宮古・石垣には核・生物・化学兵器に対応できる機動隊が派遣された。また、4月4日には県教育庁が、発射の際には「室内待避を」の注意文書を市町村教育委員会委員長・教育事務所長・県立学校長宛に郵送した。
これらの動きに沖縄県内では怒りが沸々とわき上がっている。「ここでは毎日、米軍のヘリが頭の上を飛び、墜落事故も起きている。北朝鮮のミサイルが落ちるのと、米軍機が墜落するのと、どっちの確率が高いのか」。5日のJアラートの試験では、「攻撃対象地域:沖縄県」という怒りなしには語れない表示がなされた。しかし「狭い沖縄で逃げる場所はない。沖縄戦でわかっていることだ」「軍隊は住民を守らない」――これが沖縄戦の血の教訓だ。
一方米軍は、10日にFA18が12機も普天間基地に飛来し、その爆音で入学式が中断に追い込まれた。この機種は7日にアメリカで墜落事故を起こした機種である。嘉手納基地には弾道ミサイル偵察機などが続々と飛来。自衛隊と米軍が沖縄に殺到して満展開している。沖縄はすでに「戦場の島」だ。
☆米帝の新軍事戦略・日帝の有事体制の全面的発動に反撃を!
起こっている事態の核心は、米帝と日帝が世界大恐慌下での侵略戦争に突入しているということだ。米帝の新軍事戦略と日米安保の全面的発動、日帝の有事体制の全面的発動だ。
戦後世界体制の基軸帝国主義として君臨した米帝が、世界大恐慌情勢下で歴史的な没落を開始した。ここからの巻き返しをかけて出されたのが、アジア太平洋重視・対中国対決路線である新軍事戦略である。これは新自由主義下における侵略戦争をさらに徹底的に押し進めるものであるとともに、帝国主義としての延命をかけて他の帝国主義、とりわけ日帝を徹底的に叩く戦略でもある。
実際、米韓20万人を動員しての「フォールイーグル」演習(3・1~4・30)が続けられており、まさに大演習の真っ直中である。この演習自身がすさまじい戦争行為である。マスコミなどが連日大々的に「北朝鮮の脅威」などをを叫び立てているが、戦争を煽り、実際に戦争に突入する機会を虎視眈々と狙っているのは米帝なのだ。
この米帝の新軍事戦略と必死に対抗しながら脱落帝国主義からの凶暴で絶望的な「脱出」をかけて、日米安保同盟を全面発動し、有事体制を全力で発動しているのが野田政権だ。そのために今回の事態を徹底的に利用して、南西諸島の拠点化そのものとして、沖縄県全体を有事体制にたたき込んでいるのである。自治体への自衛官の常駐と実弾を込めた銃の携行、学校への生徒・児童の「室内待避」指示などは、まさに「国民保護計画」の名のもとでの有事体制そのものである。それは昨年の3・11に際して発動された「トモダチ作戦」をさらに大がかりに発動し、沖縄全体をその実戦体制下に置くという攻撃である。
この米帝と日帝の帝国主義としての延命をかけた戦争政策に対して、国際プロレタリアートの団結した闘いで帝国主義の打倒を呼びかけるのではなく、反労働者的な「人工衛星」=ミサイル発射と核武装で対抗しているのが北朝鮮スターリン主義だ。それは労働者階級の自己解放的な決起に敵対し、国際プロレタリアートの団結を破壊するものとして、徹底的に断罪されなければならない。
われわれは、米日帝国主義による侵略戦争と闘い、さらにスターリン主義による団結破壊と闘って、労働者階級の国際的な団結をこの情勢下で甦らせなければならない。この闘いの先頭で沖縄の労働者階級は立ち上がろう。沖縄は世界大恐慌情勢下でこそ、「国際連帯の島」としてその旗を振り続けなければならない。
☆労働組合をめぐる攻防に勝ち抜こう!
最大の攻防点は労働組合をめぐる闘いだ。有事体制の全面的発動とは、労働者の団結形態の根こそぎの破壊なくしてはあり得ない。そのためにすべての労働者を解雇し、全員を非正規雇用化して、労働者の団結をずたずたに引き裂こうとしている。新自由主義攻撃の最大の狙いはここにある。橋下はその尖兵だ。
実際、自治体に自衛隊が我が物顔で乗り込んできている。こんな事をどうして許せるのか? なぜ朝6時からの出勤を強制されなければならないのか? なぜ子どもたちの授業を屋内に変更しなければならないのか? 労働組合として労働者が団結してこそ、有事体制と闘うことができる。しかし実際にはそうなっていない現実がある。それは連合が水先案内人として日帝・野田政権の有事体制の全面発動を容認しているからだ。
だが、労働者には怒りがあり、闘いを求めている。3月11日の福島県民大集会には1万6千人の「原発はいらない!」という怒りの結集が実現した。闘いが呼びかけられるならば、労働者が立ち上がる時代が到来しているのだ。沖縄に渦巻く怒りに火を放ち、有事体制を粉砕して、すべての基地を撤去していくことは全く可能だ。この闘いの中心に労働組合が屹立することが一切を決める情勢が到来した。
戦後沖縄の労働運動の戦闘性を継承し、発展させること。それは常に闘いを体制内的に集約しようとする既成指導部と、闘いの発展を求める現場の労働者の激突でもあった。沖縄教職員会の闘いしかり、全軍労の闘いしかり。いまや既成「革新」の語る偽りの「沖縄の闘いの歴史」ではなくて、本当の沖縄の労働者階級の闘いの歴史が新たな世代に受け継がれようとしている。動労千葉が切り開いてきた階級的労働運動こそが、この沖縄の労働者階級人民の胎動と結びつくことができる。労働者の団結こそが未来を切り開いていくという動労千葉の闘いが、沖縄の労働運動の階級的再生と発展の道を指し示している。
「復帰」40年は沖縄の労働運動をめぐる歴史的な決戦となった。情勢は闘うわれわれの味方である。今こそ沖縄の労働運動の「責任勢力」として勇躍登場する時代が到来した。
☆新自由主義と対決する5・15沖縄闘争に渾身の総決起を!
「復帰」40年の5・15沖縄闘争は、新自由主義と対決する決定的な闘いとなった。何よりも3・11から一周年の福島県民大会の切り開いた階級的な地平を発展させる闘いとして、5・15沖縄闘争を闘おう。基地と安保、核と原発はあくまでの一体のものとして、戦後の日帝の存立基盤を形成してきた。それは同時に日帝の労働者支配そのものだった。だから沖縄の労働者は福島の労働者との団結を心から求めている。「革命の火薬庫」=オキナワと、「革命の根拠地」=フクシマが一体となることで、2012年階級決戦のさらに壮大な展望を切り開こう。
この闘いに、青年労働者と学生は自らの未来を取り戻すために総決起しよう。300万学生はキャンパスから沖縄に駆けつけよう。沖縄の学生は5・15闘争の先頭で闘おう。
青年労働者は連合を打倒して労働運動を甦らせる闘いとして、5・15沖縄闘争を闘おう。体制内と闘い、職場で日々積み重ねてきた闘いが、ついに花開く情勢が到来した。5・15沖縄闘争を闘う青年労働者の手に取り戻そう。
なによりも、帝国主義とスターリン主義による団結破壊と分断を打ち破り、国際プロレタリアートの世界革命に向けた団結を甦らせ打ち固める闘いが沖縄闘争=安保・沖縄闘争だ。国際連帯闘争そのものとして5・15沖縄闘争に勝利しよう!
米帝の新軍事戦略と日帝の有事体制の全面的発動=沖縄へのPAC3配備という大攻撃を、「復帰」40年の5・15沖縄闘争の大爆発で粉砕しよう! (革共同沖縄県委員会)
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