広島大で「福島の怒り」とつながり、御用学者追放を宣言
10月25日、私たち広大生は、福島からお招きした黒田節子さん(原発いらない福島の女たち)を囲み、「福島とつながろう講演会」を開催。そこに集まった学生・労働者とともに、キャンパスから御用学者を追放し、新自由主義大学を学生の手でひっくり返すまで闘うことを高らかに宣言しました!
郡山市在住の黒田さんは、パワーポイントを駆使し、現地の状況をリアルに報告してくださいました。「東電なんかは、『想定外、想定外』といったが、もともと3・11くらいの地震はあるかもしれないと言われていた。だからまったく『想定外』ではない」
「福島では放射能が大気を覆っているが、もう一つ覆っているものがある。それは“情報隠蔽”という黒い雲。これが子どもたちを傷つけている」「郡山市はほぼ全域で、チェルノブイリの例で言うなら、強制的に避難しなくてはならないところ。年間20ミリシーベルト以上になるホットスポットが郡山市だけでも小学校で15校ある」など、事故後、政府・東電によって福島の人々、特に子どもの命が脅かされ続けている状況が明らかにされました。
さらに、御用学者の許しがたさも黒田さんの報告から実感。山下俊一(福島県立医大副学長)について、「ついに1人から小児甲状腺ガンが見つかりました。それに対して『普通、原発事故の4年後しか出ないから、事故によるものではない』などと、ぬけぬけと言っている」と弾劾。
そして最後に、「私はかつて父親に『なんで戦争に反対しなかったの』とくってかかったことがある。いま私たちは若い世代に『なんで原発全廃しなかったの』と言われてもしょうがない。そうならないよう、精一杯やっていきたい」と福島の地で闘い抜く決意を語られ、「原発・放射能は360度どこをみても困難がある。やはり優先順位があるとしたら、子どもの避難が最優先。福島の子どもたちを助けてください」と心から訴えられました。黒田さんの涙ながらの訴えに、「心から連帯したい!」と参加した全員が気持ちを固めることができました。
最後のまとめとして、全学連副委員長・鈴木研也君がアピールに立ちました。「ここに集まったみなさんの総意として、福島の人とつながり、山下・神谷という御用学者を大学界・医学界から追放していこう。大学を変えていこう」「3・11は『大学・学問がこれでいいのか』ということを根本からつきつけた。新自由主義によって、大学は企業の利益に役立つかどうかが基準になった。大学の人事・経営を大企業が直接掌握し、広大は原発を造っている三菱重工に握られている。その中で教職員・院生は競争競争で、企業にすり寄ってカネを取ってくることでしか生き残れなくなり、横のつながりや共同性が奪われ、自殺が相次ぐキャンパスになった」と訴えました。
10月2日、広大では教授が飛び降り自殺を図るという痛ましい事件が起きました。広大は全国大学で「自殺者ナンバーワン」と言われています。しかし当局は何もなかったかのようにこの件に一切口をつぐみ、これまで通りの大学運営を続けようとしています。「東の筑波、西の広大」といわれ、80年代以降の「大学改革」=新自由主義大学化の旗振り役を担わされてきた広島大は、政府・文科省べったりの御用学者を大量輩出する一方で、多くの学生・教職員の命を奪ってきたのです。これについて鈴木君は「大学が変わらなければいけない! 福島で起きていることと、僕たちの大学で起きていることの根っこは一つ。国や資本に生活、権利、決定権が奪われている。このままではいけない。3・11をきっかけに、全国の学生がキャンパスから同じ気持ちで行動に立ち上がっている。大学を学生・教職員の手にとり戻そう! 新自由主義と闘う11・4全国労働者総決起集会に集まろう!」と締めくくりました。
後期開幕以来、私たちはキャンパスで福島の怒りを訴え、御用学者との闘いを強めてきました。10・25に先立ち、広大原医研の所長であり山下と並ぶ御用学者・神谷研二(福島県立医大副学長)に黒田さんとの直接面談を申し込みましたが、「出張で不在」を理由に拒否。浅原学長にいたっては回答すらありません。福島のお母さんの怒りと向き合えず、何が「福島支援」か!
私たちは、三菱重工に身売りし、原発事故で危機にひんする日帝の安保・核政策を擁護する立場で福島で犯罪的とも言うべき被曝隠しを行う広大当局を、絶対に許しません! 御用学者追放・新自由主義大学粉砕の闘いをキャンパスから巻き起こし、学生自治会再建に向かって突き進みます。(広大)
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