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団結街道裁判、早期結審策動と対決

 3月12日、反対同盟が、団結街道廃止処分の許可取消を求めて成田市と成田空港会社(NAA)を訴えている訴訟(団結街道裁判)の第10回弁論が千葉地裁民事第3部(多見谷寿郎裁判長)で闘われた。市東孝雄さんの農地裁判が緊迫化することとあいまって、団結街道裁判も多見谷裁判長による早期結審策動との対決となりつつある。

弁論闘争には、反対同盟はじめ、前日の「3・11反原発福島行動’13」を闘いぬいた労農学が集まった。
 午前10時30分、弁論開始。冒頭、多見谷裁判長が、成田市側をけん制するポーズを装いつつ「今後、新しい主張は認めないのでそれに従うように」と言明した。
 この発言は、前回法廷で、成田市側がいわゆる類型論を、反対同盟側の批判を浴びて維持できなくなり、事実上撤回した経緯を受けて「もう、類型論は主張するな」との趣旨を装うものだ。しかし真意は反対同盟側の求釈明の闘いをけん制するものだった。結審を急ぐ裁判長の姿勢を露骨に示したものだった。
 類型論とは、市道を廃止する場合の6つの類型を成田市が示し、「その1つに団結街道廃止があてはまるから、市道廃止処分が適法だ」と主張するものだった。ところが前回、団結街道廃止がどの類型にあてはまるのかを市は示すことができず、結局類型論は破綻したのだった。
 破綻を取り戻すためにこの日、成田市側から出された準備書面14に対して、代理人弁護士が猛然と批判を開始した。この準備書面は2年前に出された準備書面1とまったく変わらない。成田空港の公共性を述べ立てて、「空港のためなら市道の廃止は自由にできる」と露骨に主張するものだ。まさに市東農地裁判における「成田空港フリーパス」論(NAAの申請はフリーパスで許可する)の市道版だ。
 代理人が「公共性を一般的に述べ立てたところで、それが一般市民の生活に不可欠な市道の廃止と即、結びつくものではない。どういう要件で、市道廃止が適法と主張するのか、具体的に回答せよ」と旧釈明への回答を迫った。
 ここで裁判長が成田市救済に乗り出す。「新たな主張は認めないとさっき述べたのだから、すでに出ている主張で回答になっている。新たな回答の必要はない」と。代理人は不当な訴訟指揮を弾劾し、上述の求釈明に回答することを約束させた。
 次回期日、6月18日(火)午前10時30分を決めて閉廷した。
 千葉県弁護士会館で開かれた報告会では、反対同盟、弁護団が多見谷裁判長の早期結審策動を弾劾し、闘いぬくことを確認し合った。北原鉱治事務局長、弁護団各氏、動労千葉、関西実行委員会、市東さんの農地取り上げに反対する会、全学連三里塚現地行動隊が、「3・24全国集会に大結集することですべての裁判闘争に勝利する」との決意を述べ、終了した。

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