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三里塚 一坪共有地裁判、敵性証人の追及へ

20160223a-1.JPG 2月18日、千葉地裁民事第5部(鹿子木康裁判長)で、一坪共有地裁判の弁論が開かれた。この裁判は、三里塚芝山連合空港反対同盟の鈴木幸治さん(故人)、いとさん夫妻が共有権を持つ駒井野の一坪共有地について、2006年に千葉県が「成田国際物流複合基地事業」なる巨大開発プロジェクトのために明け渡しを求めて起こした訴訟だ。
 この間、清水和邦・福井県立大学名誉教授、小長井良浩弁護士、鎌倉孝夫・埼玉大学名誉教授の3人が証言に立った。千葉県の「事業」はすでに破綻し、いかなる意味でも公共性がないこと、一坪共有地運動は三里塚農民の正義の闘いであることをそれぞれの専門分野から明らかにした。

20160223a-2.JPG さらに反対同盟顧問弁護団は攻勢的に、千葉県企業庁や成田空港会社(NAA)の関係者など4人の「敵性証人」を申請していたが、これに追いつめられた原告・千葉県側は今回、「千葉県企業庁地域整備部土地・施設管理課長」の原正則を証人として申請するにいたった。一坪共有地を取り上げるために「全面的価格賠償方式」を用いる、つまり無理やり金銭補償で強奪することに問題ないということを証言させるのだという。
 県はさらにNAAの証人については「協議中」と言い、結論を先送りした。また造成計画地の断面図などを証拠として提出し、「反対している共有者の持分が土地の現物で残ったら造成ができなくなる」と身勝手な主張を重ねた。
 次回4月28日には、原正則証人の尋問が行われることを確認し閉廷した。
 近くの会場において、伊藤信晴さんの司会で報告集会が開かれた。葉山岳夫弁護士を始め顧問弁護団が次々と発言して法廷を振り返り、この裁判が足かけ11年も続く中で県企業庁は15年度をもって清算・消滅が決まり、「事業」には何の見通しもないことがあらためて解説された。そして、早期結審を許さず敵性証人を次々と引きずり出して徹底的に追及すること、市東孝雄さんの農地裁判と一体で闘い、必ず勝利することを確認した。
 動労千葉の宮内正志さんが連帯発言に立った。「佐倉機関区のディーゼル機関士だった私は、動労千葉の一員としてジェット燃料貨車輸送阻止闘争を闘いました。これからJRに対し1047名の解雇撤回を求める署名を大々的に展開するので、ご協力お願いします。3・27三里塚全国集会へ私も先頭で闘います」
 3・27(会場・成田市赤坂公園)の大結集を誓って報告集会を締めくくると、反対同盟と支援連は千葉市繁華街に繰り出し、最高裁宛の農地取り上げ反対・緊急5万人署名を訴える情宣活動を行った。安倍政権の戦争政治と対決し農地を守る闘いの呼びかけに、労働者・市民・学生が足を止め署名に次々と応じた。(TN)

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