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三里塚反対同盟、フィールドワークで機能強化工事を弾劾

フィールドワーク参加者がB滑走路北延伸工事造成現場に怒りのシュプレヒコールをたたきつけた(7月24日)

成田空港機能強化工事現場のフィールドワーク(現地調査)が7月24日、三里塚芝山連合空港反対同盟が呼びかけで行われた。今年に入って4回目を数える行動だ。直射日光で気温もぐんぐん上昇する午前10時に、天神峰の市東孝雄さん宅前に集合し打ち合わせを行った。
事務局の伊藤信晴さんが「工事を進められて黙って見ているわけにいかない。機能強化、『新しい成田空港』構想を粉砕しよう」と檄を飛ばした。市東さんは「暑いからみんな気を付けて」と参加者の健康を気遣った。現闘の同志は「機能強化=第3滑走路建設は順調に進んでいない。われわれの闘い方次第で止められる」と述べた。休みを取って駆け付けた千葉県の青年労働者は、「実際に現場を見ることが大事だと思い、今日は来た。ともに闘います」と元気よくあいさつした。

出発前の打ち合わせで、左から宮本麻子さん、伊藤信晴さん、一人おいて市東孝雄さん(成田市天神峰)

車両に分乗して十余三の成田市民農園近くに再集合。すでに土砂を運搬するダンプカーが、ひっきりなしに行き交う道を、横断幕・のぼりを高く掲げて歩き出した。反対同盟宣伝カーには婦人行動隊の宮本麻子さんが乗り込み、「機能強化反対! 第3滑走路建設粉砕! 工事をやめろ」のシュプレヒコールをリードした。
第二四本木橋(しほんぎばし)を渡ると、眼下に東関東自動車道の切り回し道路が姿を現わしていた。工事は進行中だが、すでに下り車線は新道路で運用されている。この一帯をB滑走路北延伸のために途方もない量の土で埋め立て、東関道をトンネル化する、それに先立つ仮設道路だ。「工事を今すぐやめろ!」のシュプレヒコールを怒りを込めてたたきつけた。警備員がたたずんでいるが、視線をそらしてうつむくだけで手出しもできない。

すでに運用されている切り回し道路(左上)、フィールドワーク参加者にカメラを向けるNAA社員(左下)、動き回る重機と誘導灯(右上)、5分おきにジェット機が飛来(右下)

一行は北延伸工事造成現場へと進んでいった。土がえぐられ赤い地肌をさらしている中をパワーショベルが動き、ダンプが走っているが、炎天下のせいか活発とは言えない。全員の怒りを込めて、「工事は環境破壊だ、今すぐやめろ! 農地強奪に手を貸すな!」の叫びを響かせた。成田空港会社(NAA)の車が現れたが、降り立った社員は近寄ることもできずこちらの様子を窺っているだけだ。
施工者の大成建設の仮設宿舎に向けて、農民と労働者の連帯が今求められていることを宮本さんが訴えるが、門扉は閉ざされたまま。B滑走路へ着陸するジェット旅客機が、5分おきに上空を横切っている。
参加者は県道115号線を北上し、延伸予定地東側から工事現場に向けて再び弾劾のシュプレヒコールを浴びせた上、出発点にまで戻って炎暑のもとでの行動を終えた。

「新しい成田空港」構想のイメージ図(NAA資料)

NAAは今、できてもいない第3滑走路を前提にして「新しい成田空

港」構想なるものを打ち出し、1ターミナル化(現在3つあるターミナルを一つのメガターミナルに集約)を唱え、新誘導路建設、貨物地区整備、交通アクセス改変など、既存施設の破壊・撤去と新施設建設を金に糸目をつけず進めようとしている(見積8000億円! だが実際には大幅超過を見越している)。それが「完成」する2030年代には、年間で発着数50万回、旅客数7500万人、貨物取扱350万トンとなると言いふらしている。断言するが、そんな数字は航空需要急拡大と労働人口急増を前提にしなければ成り立たないものであり、絶対に不可能だ。そして現在の戦争情勢のもとで、日本帝国主義が成田の巨大滑走路の軍事利用へ突き進むことは火を見るより明らかであり、それが機能強化と「新しい成田」の本質だ。

反対同盟とともに市東さんの農地を守り、機能強化粉砕・成田廃港へ向けて闘おう。(TN)

スケジュール
◎空港拡張差し止め裁判 9月13日(金)午後2時30分開廷 千葉地裁
◎耕作権裁判 9月30日(月)午後1時30分開廷 最終弁論 千葉地裁
◎10月13日(日)正午 三里塚全国総決起集会 成田市赤坂公園 主催/三里塚芝山連合空港反対同盟

成田機能強化粉砕!を訴えて工事現場へ進む

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