動労千葉鉄建公団訴訟勝利へ9・15総決起集会
「東京高裁・難波孝一裁判長は解雇撤回の判決を出せ!」――動労千葉鉄建公団訴訟控訴審の判決を目前に控えた9月15日、動労千葉と国鉄闘争全国運動の呼びかけた総決起集会が代々木公園ケヤキ並木で開催された。全国から1100人の労働者・農民・学生・市民が集まり、渋谷の街を席巻する大デモを行った。
台風18号の影響が心配されたが昼過ぎには奇跡的に雨があがり、汗ばむほどの好天の中での集会となった。集会開始前、図々しく会場横にたむろして集会破壊を狙う警視庁の公安刑事どもに対して参加者全体が嵐のようシュプレヒコールを繰り返したたきつけ、会場後方に追い払った。戦闘的・解放的な雰囲気の中、動労千葉の長田敏之書記長の司会で集会がスタートした。
解雇撤回・JR復帰の判決をかちとるぞ!
主催者を代表して動労千葉の田中康宏委員長と、国鉄闘争全国運動呼びかけ人の伊藤晃さん(日本近代史研究者))があいさつを行った。
田中委員長は冒頭、「今日の集会の目的はただひとつ。25日に予定されている1047名解雇撤回の裁判に勝利することだ」と、この日の闘いの意義を明らかにした。そして、昨年6月の一審判決とその後の取り組み、さらにJR職場での新たな外注化攻撃との闘いの現状を報告した上で、「多くの労組大会で現場の怒りが噴き出し、腐り果てた幹部たちの支配が崩れ落ちている。ここからが勝負だ。国鉄分割・民営化には決着をつけ、安倍政権の国鉄分割・民営化を数十倍する民営化攻撃を絶対に粉砕しよう。この闘いを通して闘う労働組合をよみがえらせ、今年の11・3全国者集会を時代の転換点になるような集会としてかちとろう」と渾身(こんしん)の訴えを行った。伊藤晃さんは「外注化や非正規職化は『しかたない』、あるいは『闘ってもどうにもならない』と多くの労働者が思っているがそれはうそだ。多くの行動を広くつなげていければはね返せる。全国の仲間に呼びかけ、力をひとつに結集させるためにこれからも全国運動は頑張ります」と述べた。
三里塚芝山連合空港反対同盟の萩原富夫さん、とめよう戦争への道!百万人署名運動の西川重則事務局長、すべての原発いますぐとめよう!全国会議(な全)の織田陽介事務局長が熱い連帯のあいさつに続き、当該と弁護団が次々とマイクを取った。
動労千葉弁護団の葉山岳夫弁護士は、「すべての証人請求を却下し、弁論再開要求も無視する東京高裁の姿勢は、裁判所による不当労働行為隠しそのものだ。最後に勝負を決めるのは現場での階級的労働運動の力だ。これからが勝負だ」と訴え、同じく藤田正人弁護士も「どんな判決が出ようが、闘いは勝利するまで終わらない。弁護団もともに闘う」と決意を明らかにした。
動労千葉争議団の高石正博さんは「今の世の中を変えていくには、この1047名解雇撤回裁判になんとしても勝利しなくてはならない」と決意を明らかにし、同じく中村仁さんも「解雇撤回・JR復帰の署名を通して、皆さんと団結できたことがまず勝利だ。外注化で出向に出されたり駅に強制配転された組合員とともに闘い、解雇を撤回させて絶対にJRに帰ります」と宣言した。国労小倉地区闘争団の羽廣憲さんも「私たちは勝つまで闘いをやめない。『一人の首切りも許さない』という原則に立ちきって、解雇撤回させるまで人生をかけて闘い抜く」と発言。国労秋田闘争団の小玉忠憲さんは、最高裁による9月10日の鉄道運輸機構訴訟上告棄却を激しく弾劾し、「この間の闘いでついに、誰が、どこで、どういう風にして私たちを不採用にしたのか、その経過がすべて明らかになった。裁判所は直ちに事実調べを行え! 真実に目を向けよ! 階級戦争に対しては階級戦争をたたきつけ、団結拡大と国際連帯で勝利する。それがわれわれ国労闘争団の回答だ」と新たな戦闘宣言を発した。
さらに、全国で展開された解雇撤回・JR復帰の10万筆署名の取り組みを代表して、新潟と東京東部の労働者が、その手応えと教訓を報告した。動労千葉執行委員の関道利さんのカンパアピールに続き、動労総連合の各単組から外注化・非正規職化阻止のアピールが行われた。動労千葉幕張支部の山田護支部長、動労水戸の石井真一委員長が10・1外注化阻止にむけた烈々たる決意を表明。動労連帯高崎の漆原芳郎副委員長は「高崎鉄道サービス(TTS)の労働者が動労連帯高崎に加入した」と組織拡大の前進を報告、大きな拍手が沸いた。動労西日本の山田和広書記長は、外注化阻止・非正規職撤廃への決意を述べた。
●解雇撤回・JR復帰要求署名は4万3604筆に!
被曝労働拒否の闘いで労組の枠を越えた闘いを打ち抜いた国労郡山工場支部の橋本光一さん、大阪市長・橋下打倒の先頭に立って奮闘する大阪の自治体労働者、教育労働者、全逓労働者、合同一般労組全国協共同代表の吉本伸幸さん、全学連の斎藤郁真委員長が決意を表明した。
最後に、全国運動呼びかけ人である山本弘行さんが、集会宣言を高らかに読み上げて集会を締めくくった。また山本さんは、この日の会場に持ち寄られた署名も含めて、解雇撤回・JR復帰要求の署名が総計4万3604筆(9月15日現在)に達したことを報告した。
意気高く集会終えた参加者は、色とりどりの組合旗を林立させてデモに出た。デモ出発時にはまた雨が降り出したが、それをも吹き飛ばす勢いで渋谷区役所前からハチ公前交差点、宮下公園前をデモ行進した。「“首切り自由”を許さないぞ! 労働組合をつくってともに闘おう!」という呼びかけに、渋谷の若者たちからも大きな注目が集まった。(O)
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