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2・23怒りのいわき行動320名の結集で大成功! 多くのいわき市民がデモに共感

20140226a-1.JPG 2月23日(日)、「2・23怒りのいわき行動」がNAZENいわきの主催でいわき駅前ラトブの6階にて開催され、320人が結集した。
 とくに地元いわきから多くの結集があり、福島がかかえる不安と怒りが共有され、ともに手を取り合ってつながり前に進んでいくことを、全参加者が決意し団結していく行動として勝ち取られた。

 第1部は「子どもたちを被曝から守ろう」。ふくしま共同診療所・運営委員の女性から「福島の子どもの74人が甲状腺がんだと発表されました。20140226a-3.JPGこのことをいま一番考えています。福島の母親として心配でなりません」「県はすぐに放射能の影響ではないと断言しました。じゃあ何が原因なのか教えてほしい」「がんの原因をごまかして、子どもたちにこの責任を押し付けないでいただきたい」と弾劾。「ふくしま共同診療所は不安を聞いてくれ、代弁してくれる場所」「こういう診療所こそ福島は求めていたんです。これからもよろしくお願いします」。
 続いて、精神科医で、ふくしま共同診療所の吉本哲郎医師が登壇された。「被曝は大変恐ろしいことだけれども、被曝のこの土地に住み、生き続け、そのために働き、働くために友と手を結び、明日を信じて、ここでがんばっている福島のこの周辺の方々に、本当に心より感動と、ぼくも加わりますから、がんばっていこうという言葉をはじめにおくりたいと思います」。健康被害について、「権力と権力側の科学者たちは全部知ってるはずなんです。データを持ってる。けど隠してるんです」。そして、「甲状腺以外にも内臓がやられているはずなんです。放射能は体中に、内臓すべてにつきささってい20140226a-2.JPGく。自分が知っている元原発労働者は内臓がやられて、からだがボロボロでした」。
 「昨日竜田駅に行ってきた。去年3・11のままだった竜田駅はきれいにペンキを塗られ、草だらけの線路はピカピカにされていた。富岡町に入ると線量計のアラームは鳴りっぱなしだった。そんな所に電車を走らせ、帰還させようとしてる」。「いったい政府はどうしようと思っているのか?『福島の人たちはもう死んでいいよ。ぶつぶついわずに死ね。で、その代わりにほかの産業の人たちが入っていって、そこで銭儲けの人たちが何とかするだろう』。そういう風な悪辣なことが行われているだろう」。
 がんを通告された人や、これからおこるさまざまな健康被害について、「まわりで支えるということをやっていく。生きるための希望というものを一緒に作っていく」「お互いに命を大事にするということさえあればできる」「これから社会を作っていく。それが具体的希望になる。この世界をひっくり返しましょう!」と訴えた。
 第2部の「いわき住民の声」では、畜産農家をされている斎藤栄一さん。「イネわら、牧草は3・11以降のものは、山積みにされている。先日、市が片付けますといって、やったのはビニールのバックに入れるだけ。移動しただけでなにも変わらない。仲間内では、代用のワラの賠償金がいつ切られるか心配と話しています」。また、「いま、牛たちに繁殖障害、難産が増えている」と農民としての怒りを語り、「今年の3・11はセリの日だけど、早めに終わらせて参加します」と結んだ。
20140226a-4.JPG 同じく地元から、いわき駅前アクションの5人が登壇。「毎週金曜日、いわき駅前で情宣活動をしています」「一番怒っていることを話します。これまでいくつもの講演会や説明会を聞きに行きました。説明をする人、決定する人は東京の霞ヶ関とかにいる人です。実際に健康被害をうける私たちには決定権がありません。反対をして、ようやくとまるぐらいです」。福島のおかれている状況について、「思うのは、生命と生活が分けられていることです。地域をこえた連帯がなかなか難しい。そして自分で被害を言いにくいようにされている。福島の人に責任を負わせようとしているように思えます」。そして、「近くの公園でさつきの葉っぱが変形してたり、大きな鳥もそこらへんで死んでたり、明らかに異常なことが起きています」と激しい危機感を訴えた。
 第3部は「たたかいのアピール」。 3・11福島行動呼びかけ人の椎名千恵子さんが、「今日のこの集会はとてもいい。参加者一人ひとりが時代と呼吸しているという雰囲気。生き残りをかけた闘いをしている人たちの集った集会です」。そして、先の都知事選に触れ、「都知事選の1万2千票は打算ではなく、決意と覚悟の1万2千票でした」「3・11福島にいらしてください。IAEAが福島支部をつくりました。福島は研究のためのリスクなんだといっています。佐藤知事はオリンピックを追い風に復興だと。3・11福島を第2の政治決戦として闘いましょう!」「『あきらめられるか、忘れられるか』です。あきらめさせようとしてくるんです。忘れたいと思わされるんです。怒り続けましょう。責任取れと言い続けましょう」。
 集会の最後に、動労水戸の石井真一委員長が常磐線竜田延伸阻止を訴え、NAZENいわきの青年が行動提起。「まず申し入れです。東電には柏崎刈羽原発の再稼働をやめること。労働者の健康、労働条件、賃金をちゃんとすること。いわき市と県に対しては、住民の健康に責任をとること、ふくしま共同診療所への援助。JRには住民を被曝させないこと、竜田延伸を取りやめること。労働者への被曝労働をやめること、をそれぞれ申し入れます。そしてみなさん、3・11郡山にぜひ集まってください」と締めくくった。
 集会の高揚そのままにいわき市内をデモ行進に出発した。途中、東京電力のいわき補償相談センターへの申し入れ。解放感あふれるデモ隊への、市民の反応は圧倒的だ。商店の中や駐車場の車から手を振る家族連れ、教会の窓から身を乗り出して拍手、消防署の職員も手を振っている。ものすごい反響にデモ隊のコールが呼応、まさにいわき市民の怒りとつながるデモだった。
 解散地のいわき駅前で辻川慎一・動労水戸副委員長からまとめとして「福島にはいろいろな思いが渦巻いてる。これをひとつにしていくことに挑戦する。これからおこるさまざまなことに、ともに生き、団結して取り組んでいく」「竜田延伸は絶対阻止だ。駅や線路の周り、町中に放射性物質が詰め込まれた土嚢が積み上げられている。お前たちが作ったものを、なぜ住民に責任をおしつけるのか!」と決意と弾劾。
 福島のラップ隊が新曲を披露し、「皆さんの声が福島の力に、子どもたちの力になることを確信します。悪いことを悪いと、正しいことを正しいと言っていいんだよ」とアピール。NAZENいわきの青年からの団結がんばろうで締めくくった。
 本集会や総括集会で、NAZENいわきと動労水戸に対する、感謝と尊敬が次々と表明された。被曝労働と鉄路をめぐって本気で闘う労働組合が、職場の分断と共に地方・地域の分断を打ち破り一つに団結する要になったことが示された闘いだった。動労水戸がいわき市中心部に平支部事務所を開設して2年、昨年いわきユニオンが生まれ、この1月に、NAZENがいわきの地に登場した。闘う労働組合が、原発・放射能とたたかう住民運動の展望をも切り開いている。職場での非和解の階級的闘いは、いま労働者人民が国家に対して対決していることと同質であり、もっとも本質をつき、あいまいさのない闘いだ。2・2、2・23と打ち抜かれた、動労水戸の闘いに続き、3・11郡山に総結集しよう。全国に本気で闘う労働組合をつくりだそう。(M・F)

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