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椎名さんのカリフォルニア縦断反原発ツアー報告(3)

 7月9日、「『原発いらない福島の女たち』の話を聞く集まりをLAで実現する会」の主催で、ロサンゼルスの日米文化会館において反原発集会が行われた。この集会の案内はロサンゼルスの日系社会のネット情報誌でも紹介され多数の人が参加した。ロサンゼルスも、今年1月31日に発生した2、3号機の放射能漏れ事故によって現在停止中のサンオノフレ原発から100キロほどの近くにあり、反原発運動が活発なところだ。
 椎名さんはこの集会で、子どもの避難のネットワークを作ったり、ニュースレターやブログを作ったり、放射線線量の検出されない野菜を供給したりする福島の女たちの精力的な活動を紹介した。 

 他方で椎名さんは、政府や行政が復興キャンペーンの一環として、放射線量の高い場所でキッズパレードを行わせたり、花火大会を大々的に行って安全を宣伝したりしていることを弾劾した。また、除染作業を原発を建設した大成建設などのゼネコンが巨額の費用で請け負って利益を上げているのに、子どもたちの保護や避難のためにはお金が使われていないことや、飯舘村では、他の県から来た警官がマスクをしているのに、福島県警は安全だということを示すために福島の警察官にマスクをさせていないことなども暴露した。
 子どもの健康被害について、椎名さんは、県立医大の副学長である山下が責任者になっている県民健康管理調査の報告会で、調査した子どもの35%の甲状腺に異常がでているのに「異常はない、これ以上の検査も必要ない」と言っていることに怒りをたたきつけた。体調の異常を感じた県民が医師に診察してもらった際に、放射線の影響がないかどうか質問してもまったく答えてくれないことも明らかにした。
 椎名さんのこうした話に対し、会場からは怒りの声が上がった。
 こういう状態に福島県民が置かれていることに対し、椎名さんは独自のクリニックを立ち上げることが絶対に必要であることを訴え、クリニック建設のために会場からのカンパを訴えた。
 さらに6月29日には20万人のデモが首相官邸を取り囲み、ついに巨大な抗議の闘いを開始したことを明らかにした。この闘いと並行して、経済産業省の前にテント村を作り、恒常的に反原発の闘いを展開していることも紹介した。
 椎名さんは最後に、福島の民衆が権力への抵抗の意思を示した自己解放的な盆踊りである「かんしょ踊り」を紹介し、この踊りを国会前でも踊ったことを紹介し、この踊りが長期化するだろう闘いを支える心のよりどころとなっていることを明らかにした。
 福島の現実と福島の女たちの闘いを生き生きと紹介した椎名さんの話に、参加者は勇気づけられ、新たな反原発運動の発展をアメリカでもともに担う決意を固めた。(T)
 なお、この集会の模様は以下のユーストリームでも見ることができます。
 http://www.ustream.tv/channel/yukiwasa 

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