6・29星野闘争全国集会に670人 全証拠開示・再審開始へ100万署名を
「獄中39年、不屈に闘い抜く星野文昭さんをついに取り戻すときがきました。私たちは、2010年代中期の階級的激動の中で必ず星野文昭さんを取り戻します。そのために、本日の集会をもって、全証拠開示・再審開始を求める100万人の署名運動に打って出ます」(集会宣言)
6月29日、東京・上野公園野外ステージで「今こそ星野文昭さん解放を 6・29全国集会」が開かれ、全国の星野救援会を先頭に670人が集まった。星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議から新たに「星野文昭さん解放100万人署名運動」が提起され、星野闘争の歌が3曲発表された。全証拠開示・再審開始へ、何よりも星野同志を取り戻す巨大な展望をつかむ全国集会が実現した。
開会あいさつに立った共同代表の戸村裕実さんが、全証拠開示とともに、戦争体制に突き進む安倍政権をたたきつぶす私たちの意志を再確認する集会にしようと呼びかけ、「歌は、意思をひとつにする〝共有〟とそれを広く伝える〝発信〟の役割を果たす」と星野闘争の歌ができたことを喜び、活用を訴えた。冒頭、安倍打倒を訴えて杉並区議補選を戦った北島邦彦候補が登壇し、ともに闘う決意を語った。
星野文昭さんからのメッセージを星野暁子さんが読み上げた。「新自由主義、原発、改憲・戦争への怒りが巨大な決起のエネルギーとなり、生きるために革命を求め立ち上がる情勢の中で、星野闘争の爆発は全労働者人民の闘いと一つに、これまでのレベルを超えたものに必ずなります。その力で100万人署名運動を推し進めましょう。団結の力で世の中を変え、誰もが人間らしく生きられる社会を!」(別掲)
暁子さんは「動労千葉・動労水戸の闘いの地平の上に立ち、2回の徳島刑務所包囲闘争で団結をよみがえらせ星野闘争は階級的闘いの正面課題に座りました」と語り、「あと2年、70歳までに取り戻したいんです。労働者民衆の怒りと希望を組織する100万人署名を集め、証拠開示を推し進めましょう」と呼びかけた。
国際連帯メッセージの録画が上映された。星野闘争は世界の労働者からも注目の的だ。(別掲)
6人の再審弁護団が国賠訴訟を含めた再審闘争の攻防点を報告し、口々に全証拠開示運動の重要性を訴えた。鈴木達夫弁護団長は「労働運動を軸に100万人の大地に根を下ろし、早期に星野さんを取り戻そう。最高裁・寺田体制との力勝負、私たちは勝てる」と力説した。
全国再審連絡会議事務局の金山克巳さんが基調報告に立ち、「星野さんを取り戻すときが来ました。沖縄闘争を闘い、戦争に反対する政治犯として無期懲役を強制されながら、これを打ち破って39年間、非転向を不屈に貫く星野さんの闘いと、新自由主義に対して立ち上がる労働者階級の闘いが一つになって燃え上がる時が来た」と、大胆に100万人署名運動を労働組合に持ち込み、職場、学園、地域での全人民的取り組みを
と呼びかけた。
後半は、星野闘争の歌の発表から始まった。「ソリダリティ〜団結」「あの坂を登って」(以上、作詞・星野暁子/作曲 丸尾めぐみ)、「とり戻そう 星野」(作詞・十亀弘史/作曲・福山竜一)の3曲は、いずれも星野闘争に命を吹き込む名曲だ。ミニコンサートの最後に丸尾さんの歌唱指導で会場全体が「ソリダリティ」を練習した。この歌を活かし100万人の巨大な運動を広げたいという気持ちが高まった。
全証拠開示大運動賛同人で星野連続学習会講師の金元重(キムウォンジュン)さんが、すでに9回を重ねた連続学習会の成果を本にして出版し、100万人署名運動に活用しようと提起した。
星野さんとともに闘うみなぎる決意が語られた。全国労組交流センターの辻川慎一代表、東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会・吉本伸幸書記長、赤嶺知晃沖縄大学自治会委員長、福島から椎名千恵子さん、織田陽介NAZEN事務局長、沖縄万人(ウマンチュ)の力で星野さんを取り戻す会の和田邦子さんと続き、最後に革共同の鎌田雅志同志が、「革共同は100万人署名運動を心から支持し、ともに闘い、責任をもって貫徹する」と決意を語った。
今年1月に結成された「いわて星野文昭さんを救う会」から佐藤孝悦さんが「国家権力に負けない闘いをかちとろう」と呼びかけ、秋田からは小玉由利子さんが星野絵画展の成功を報告した。
星野さんの家族の訴えが、暁子さん、兄の星野治男さん、弟の星野修三さんといとこの星野誉夫さんから行われた。「この場に文昭が刑務所から出てきてほしい」と語った治男さんの言葉が参加者の胸を熱くした。
集会宣言をみやぎの会の青柳葉子さんが読み上げて提起し、最後に「ソリダリティ」を斉唱。集会途中から雷鳴がとどろき、豪雨となったが、これは星野奪還を予兆するかのようだった。安倍戦争政治に怒る100万人と結んで星野解放の大運動へ、歴史的な船出の全国集会をかちとった。(K)
この記事へのコメントはありません。