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全国で5・23狭山闘争 下山鑑定で再審実現へ

霞が関での街宣後、要請行動に先立って再審実現への決意を込めてシュプレヒコール(5月21日 東京高裁前)

5月23日は、58年前の1963年に無実の石川一雄さんが不当逮捕された怒りの日だ。石川さんは部落に生まれ育っただけで埼玉県狭山市で起きた女子高校生誘拐殺人事件の犯人にでっち上げられた。再審無罪へ不屈に闘っている。
5月21日には東京高裁に対する要請行動が闘われ、23日には各地で石川さんと連帯する5・23狭山闘争が取り組まれた。

東京高裁要請行動
5月21日、全国水平同盟と部落解放東日本共闘会議が、狭山裁判の事実調べ・再審開始を求めて東京高裁に要請行動を行った。
全学連をはじめ11通の要請文が提出された。大野勝則裁判長は、有罪証拠の「被害者の万年筆」が偽物だと暴いた下山鑑定を調べようとしない。参加者は「下山鑑定に対する検察の反論(新たなでっち上げだ!)を容認している」と鋭く追及し、事実調べと再審を迫った。
石川さんは支援者への5・23メッセージで、「特に大きな山場であるこの時期は裁判所への要請行動が効果的」と訴えている。これに応える決定的な取り組みとなった。

基調報告の初めに田中支部長が読み上げる石川さんの5・23メッセージに応え闘う決意を固める参加者(5月23日 東京・文京区)

東京 学生がリード
23日、全国水平同盟杉並支部と東日本解放共闘が主催し、文京区の全水道会館で狭山集会が開催された。動労千葉・動労水戸をはじめ東京・関東の労働者、21日の霞が関街宣と高裁要請行動を共に闘った星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議、大坂正明さん救援会など85人が集まった。 基調報告で全国水平同盟杉並支部の田中れい子支部長は、「5月23日の石川さんの不当逮捕弾劾、原点に立って闘おう。下山鑑定で勝利を!」と熱烈に訴えた。
石川さんの仮出獄(1994年)後に生まれ「差別と競争にさらされ団結を知らない世代」という学生は、「国家犯罪、国家暴力を暴く下山鑑定が青年・学生を組織する。自信をもって組織してほしい」と呼びかけた。参加者は大いに勇気づけられた。
闘争に向けた各地の労組交流センターの奮闘も報告され、「潮目が変わりつつある」との発言もあった。

集会後のデモ。「改憲阻止! 狭山第3次再審闘争勝利! 関生弾圧粉砕!」がこだました(5月23日 大阪市)

大阪 労働者の力で
23日、大阪市扇町公園に150人が結集し全関西狭山集会が開催された。関西労組交流センター代表の深町加代子さんが「入管法を廃案にした。狭山再審棄却攻撃も労働者の決起で必ず粉砕できる」と主催者あいさつ。
全国水平同盟の久原正子委員長が基調報告で「石川さんの『司法の金城鉄壁侮らず 証拠を携さえ緊褌(きんこん)一番で臨む』という5・23戦闘宣言」に応え、切迫する改憲攻撃と狭山再審棄却情勢と対決して闘おう。本日の集会に向け十数回の地域学習会を積み重ねてきた。労働者階級の手で新たな狭山闘争をつくり出そう」と訴えた。
全国水平同盟の高槻、崇仁・東三条、西郡支部、さらに全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、奈良市の自治体労働者、大阪市教組の労働者、全学連が闘う決意を表明した。
集会後、元気に市内デモに決起した。

広島 学習会で討議
広島では、5月16日からコロナ感染対策の緊急事態宣言の対象にされ、会場が閉館された。そこで会場を西区の小西ノブ子記念館に変更し、集会を学習会に切り替え、狭山学習会が開催された。 広島大学部落解放研究会、広島中央郵便局部落解放研究会の有志と動労西日本の仲間で狭山学習会の意義や狭山闘争について活発な討議が行われた。参加した仲間がそれぞれ石川一雄さんへの思いや今後、狭山学習会に取り組む抱負を出し合った。 職場・学園での学習会開催に向けて活発な討議が行われ、狭山学習会を広め、部落解放闘争を拡大していく決意を固める契機として学習会がかちとられた。

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