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8・30ソウル 「特別法を制定しろ! 青瓦台(大統領府)は答えろ!」と国民大会、都心デモ

20140902b-1.jpg 8月30日午後5時、ソウルで、セウォル号事件の真相究明と責任者処罰を求め、「特別法を制定しろ! 青瓦台(大統領府)は答えろ! 8・30国民大会」が開かれた。セウォル号惨事国民対策会議の主催のもと、遺族たちを中心に、民主労総本部をはじめ金属労組・保健医療労組・公共連盟などの労組や市民・社会・宗教団体など3000人以上が集まった。警察は会場の光化門広場の両側を警察車両で囲み、ソウル市から集会許可を得ているにもかかわらず、「不法集会」という警告を何度も繰り返した。遺族をはじめ発言に立った参加者は、権力の弾圧に抗議をたたきつけながら、1時間余の集会を闘いとった。

20140902b-2.jpg 集会後、参加者は、大統領との面談を要求するために、青瓦台近くの市民センターで籠城闘争をしている遺族の下に向かおうとした。警察は光化門から200㍍ほど離れたセジョン大王の銅像のある地点で阻止線を張り、行進を阻んだ。参加者はさらに、いたるところで警察と激しくぶつかりながら、青瓦台方向に向かって進んだ。光化門交差点付近は一時、人の波で埋まり交通が麻痺する事態になった。
 セウォル号の特別法制定闘争は、韓国内で大きな政治焦点になっている。遺族が、真相究明のための捜査権と起訴権を付与した委員会を構成することを要求し、現在も闘争の渦中にある。テレビなどマスコミでは、連日この問題を取り上げている。国会ではこの問題に関し、パククネ政権与党のセヌリ党と野党第1党の新政治民主連合が2度の合意に至っているが、「捜査権と起訴権」要求が受20140902b-3.jpgけ入れられていないため、遺族は闘争を継続している。
 8月25日には、遺族の中の「一般人犠牲者遺族対策委員会(壇園高校生・教師、セウォル号乗務員を除いた43人)」が、与野党合意を受け入れることを明らかにした。また、44日間のハンストを闘い、マスコミにも大きく取り上げられたキムヨンホ氏(亡くなった高校生キムユミンさんの父親)に対して、彼が金属労組忠南支部の組合員であることをもって「政治的利用」論や彼に対する誹謗(ひぼう)・中傷デマが流されている。遺族内や労組との分断工作も始まり、今回の集会での警察の対応に示されるように、暴力的に圧力を加えようとするパククネ政権の意図がはっきり見える。
 集会で登壇したセウォル号家族対策委員長は、発言の冒頭、悪質な宣伝のお先棒を担ぐ御用マスコミや、集会を妨害する警察の対応を批判し、これらに屈することなく今後もともに継続して闘うことを呼びかけた。
 また、現在ストライキの渦中にある金属労組は、キムヨンホ氏に対する誹謗・中傷がインターネットなどを通じて流布されるやいなや、遺族でもあり労組員でもある「キムヨンホ氏を守る」ことをスローガンに掲げ、闘う決意を表明している。
 最近になって、国家情報院によって船内のCCTV(映像監視システム)が遮断された疑いが報道されている。真相究明を恐れるパククネ政権が、遺族の要求を受け入れないことは明らかだ。遺族自身が現在の要求をかかげて闘い続ける限り、パククネとの対決はどこまでも絶対非和解の激突として発展する以外ない。セウォル号をめぐる闘いは、遺族と民主労総との結合を軸に、広範な市民団体をも糾合しながら、パククネ政権を揺るがす闘いとなりつつある。(S)

【写真】は上から①「特別法を制定しろ」のプラカードを掲げ、光化門広場を埋めた参加者。②セウォル号家族対策委員長のキムビョングォン氏。着ているTシャツには「セウォル号惨事の真相究明を望む」とある。③セジョン大王銅像前で、警察の阻止線に抗議する参加者。

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