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天神峰やぐら裁判 NAAの新提訴に大反撃を宣言

20141029b-1.JPG 10月28日、千葉地裁民事第3部(廣谷章雄裁判長)で天神峰やぐら裁判が開かれ、三里塚芝山連合空港反対同盟と顧問弁護団、支援の労働者・学生は、「農地死守」の気概に燃えて闘った。
 この裁判は、天神峰・市東孝雄さんの地所に存在している監視やぐら、看板など4つの工作物が市東さん個人の所有ではなく三里塚芝山連合空港反対同盟の所有物であることを確認し、強制撤去を阻むための訴訟だ。東京高裁で闘われている市東さん農地裁判控訴審と連動し、このやぐら裁判の争点は決定的に重要になってきた。

 被告・成田空港会社(NAA)は当初は、反対同盟の所有であるかどうかについて「知らない。関係ない。こんな訴訟は意味がないから、早いところ却下判決を出してほしい」という態度を取ってきた、ところが前回の法廷で、「所有権が反対同盟にあることを認めるのか否か」の答えを裁判所からも迫られ、一転して10月20日付の書面で「認める」と回答した。そして10月10日付で唐突に、「やぐら、看板などの撤去と敷地の明け渡し」を求める訴訟を、新たに三里塚反対同盟に対して起こしマスコミに報じさせた。このやぐら裁判については「反対同盟所有を認めたんだから、そちらからの訴えには意味がない。提訴を却下せよ」と主張しだした。
 NAAは、自分たちの主張と振る舞いが、どれほど矛盾し、恥知らずで一貫性を欠いているか分かっているのか!
 弁護団は容赦なく問いただした。「NAAは、東京高裁での農地裁判ではこれらの物件について、市東さんの所有物として目録に載せたままで撤去を求めている。こちらでは反対同盟所有を認めるとすると、どう整合性をつけるのか」
 NAAの代理人弁護士は「別件は別件で対応します」などと、口先のその場しのぎでのりきろうとした。
 弁護団はこの無責任な態度を猛然と追及した。「NAAの主張には一貫性がない。“認めりゃいいんだろう”という態度は論外だ。確認の利益がないなどという主張は認められない」
 NAAがひたすらごまかしと逃げの姿勢であることを容認し、廣谷裁判長は今回での結審をもくろんでいた。だが「このNAAに対し再度の主張をする」という弁護団の固い意志をくじくことができず、次回期日を1月20日と決めた。
 近くの会場において、伊藤信晴さんの司会で報告集会が開かれた。弁護団がそれぞれ発言して、NAAを鋭く批判した。農地裁判一審で反動的明け渡し判決が出たにもかかわらず、現状では農地取り上げが一向に進まないことに、NAAはあせりを深めている。そのあせりが、NAAを新たな提訴に走らせたのだ。葉山岳夫弁護士は、「彼らが反対同盟を訴えるというのなら、市東さんの裁判と同じように、底地買収が無効であることから始めて全面的に展開する」と弁護団の決意を表し、新たな「やぐら訴訟」が一大裁判闘争になることを宣言した。
 熱心な質疑応答で確信を深めて集会を締めくくり、反対同盟と支援連は午後に千葉市繁華街において、市東さんの農地取り上げに反対する3万人署名の情宣活動に懸命に取り組んだ。(TN)

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